こんにちは!桜畑です。退職して2年2か月。モーニングページや読書記録、その他なんでも書くノートが、8冊目になりました。
もしノートがなかったら、仕事以上に充実している今の生活や思考を振り返ったり、変化や成長を感じるのは難しかっただろうな、と思います。
現代人に増えているPCやスマホに向かう時間。LINEメッセージやニュースを眺めたり、ネットサーフィンなど、「受け身な行動」で時間が消えてしまいがち。
しかし、静かな時間と場所をつくって、机の上にノートを開くと、脳のスイッチがカチッと切り替わります。
もやもやが目に見える文字になり、心が整理され、情報を自分の頭で再構築したり、まったく新しい気づきやアイディアが浮かんだりします。
そして何より年齢とともに衰える記憶を補強し、拡張することもできます。
文字を書く習慣をつけておけば、老化もこわくない!
というわけで、おすすめのノートの使い方について、書いていきたいと思います。
コツは「1にも2にも再読・復習」です。
こんな悩みに答えます
- 年齢とともに記憶力、思考力が低下していく…
- 1年があっという間に過ぎて虚しい…
- 本を読んだり考えたことが、身につかない…
目次
1,ノートは記憶力を拡張するツール
①昨日の自分は他人
脳機能に詳しい黒川伊保子さんの著書『成熟脳 脳の本番は56歳から始まる』という本に、「ディープなもの忘れ」という話があります。
50代でイタリア語を習い始めた著者が、息子にまったく知らないイタリア語のフレーズを言われ、「どこで仕入れたの?」と尋ねたら、「あなたに教わった」と言われたとか。ウソ!と思い、ノートを見ると、たしかに最初のページにそのフレーズが書いてあったと。
その話を同世代の教室仲間にすると、全員が「絶対に習ってない」と主張したけれど、ノートを開くとやはり、最初のページに書いてあったそうです(笑)。
これが、生まれて初めて、泥酔時以外に起こった「自分のしたことに、まったく覚えがない」という自覚だった。本当に、驚いた。
『成熟脳 脳の本番は56歳から始まる』より
②忘れてる自分を笑い飛ばす
「うろ覚え」ではなく「まる忘れ」。でも、この現象を著者は笑い飛ばします。
私たちは、自分たちの脳が、思いもよらない人生のゾーンに入ったことを自覚して愉快でしかたなかった。大笑いである。こりゃ、世界中のおばあちゃんが陽気なわけだ、と納得して。
同上
この明るさがいいですよね。
③記憶を定着させる「復習効果」
さらに素晴らしいのは、教室で、初級イタリア語の教科書を何回も繰り返し習うことにしたという話。
その結果なんと、教科書を3巡し、旅先で遭遇したイタリア人の会話が全部聞き取れたというからすごいですね!👏👏👏
記憶の定着には、1時間後、1日後、1週間後、1か月後…と見返すのが一番効果的と言われます。
出版物をつくるとき、ひとつの原稿を読み、何度も校正でチェックすると、理解が深まり、いやでも内容が定着します。
そんな感じで、日々読んだりきいたりした大事なことを、日常の中で効果的に定着させていくにはどうするか?
④記録する+読み返す=定着する
セミリタイアしてから、好きなように好きなことを学べる日々を楽しめるのは、ノートを書いているから…といっても過言ではありません。
ただ、せっっかくの記録も書いているだけでは流れてしまって、上記のイタリア語の学習と同じで、書いたことさえ忘れてしまいます。
なので、日常の中で、定期的に読み返すしくみづくりが必要ですよね。
2,私のノート活用法
今使っているのは『「書く」を愉しむ ミドリ MDノート A5 方眼』+カバー。
ペンは『ゼブラ ボールペン ブレン 0.7 0.7㎜ ミントグリーン インク色 黒』。やわらかい書き味で、気持ちよくサラサラ書ける組み合わせ。
やさしい水色の原稿用紙風の罫が、いい感じです。カバーもしっかりしていて、付箋をはさんだりできて便利です。
①モーニングページを書く
さて、ノートに書いていること、その1は「モーニングページ」です。
朝一番に頭に浮かんだことを、ノートにひたすら手書きしていくという習慣です。
*参考
【朝活】モーニングページって何?本当のやり方と効果。知恵の泉にアクセスすると人生が変わる話。
日記は続かないのに、これは2年間継続中。
モーニングページの書き方には、「朝一番」「3ページ」「毎日」などのルールがありますが、あまり気にせず。
- 気が向いた時に
- 好きな分量だけ
- 好きなペンとノートで
と自己流でやっています。
毎日起きてくるできごとや湧いてくる思いを、一部分でも吐き出すことで、よい効果がいっぱいありますよ👇
- もやもやがすっきりする
- ランダムに起こるできごとや感情の流れをつかめる
- 毎日に意味があることが実感できる
- やりたいことやアイディアが見つかる
- 不安や悩みに答えが見つかる
②読書ノートを書く
モーニングページと同じノートに書いているのが、読書ノート。
上の写真のように、極細のふせんを、気になったところにペタペタ貼り付けながら読みすすめます。
図書館で借りた本は期限があるため、要旨を拾って読むのも、すごく速くなりました。
100円ショップDAISOのフィルムふせん、色や種類が充実しています。
古い透明ファイルを、カッターナイフでしおりの大きさにカットして、暇なときにふせんを1枚ずつ並べてはりつけておくと、さっと使えて便利!👇
読み終わったらノートに下記を記録します。
- タイトル
- 著者名
- 初版発行日
- ノート記入日
- 感想
- 抜き書きとそのページナンバー
抜き書きは、ふせんを貼ったか所の中から、これは!と思うところを写します。自分の考えたことも添えていきます。
この作業は図書館でやると、特にはかどります。終わったらその場で返却し、予約した本をピックアップすると、すごーく達成感があります
読書ノートはこんな感じ👇。書いて数日後、読み返しながらマーカーをかけます。
③その他なんでも書く
モーニングページと読書記録にはさまれて、雑記ページも出現します。
退職後の1年は、手続きや予算のメモが多いです。👇
- 失業保険や社会保険、年金の手続き記録
- 貯金・資産関係の整理や記録。今後の予算
その他、こんなことも。👇
- 定期的に1週間、1か月、1年の使い方について考えをまとめる
- ユーチューブやテレビ、ネットのラジオで学んだことのまとめ
- マイナンバーの手続きや記録
- NFT関連。買うまでの流れや売買記録など
備忘録を別につくってもよいのですが、ノートを分けてしまうと、どこに何を書いたかわからなくなってしまいがち。とにかく時系列に起きたこと、考えたことを書いていきます。これが最もあとから検索しやすいんですよね。
*時間順整理についてのバイブルはこちら👇
「超」整理法―情報検索と発想の新システム
3,読み返す、マーカーをかける、補足する
①朝、2,3日前のページから読み返す
さて、ただ毎日ノートを書いていても、書いたことさえ忘れてしまうのが人間。
なので、朝、モーニングページを書く時に、2,3日前からをかるく読み返します。一日の始めに、自分の立っている位置を確認する感じ。釣り人が流れを読みながら、今日釣り糸を投げ込む位置を決めるようなイメージですね。
きのうのモヤモヤがすでに解決しててホッとしたり、継続して考えるべき案件を思い出すことができます。
②スキマ時間に読み返す
病院の待ち時間や、待ち合わせのカフェ時間なんかは絶好の「ノート読み」タイム。最新のノートはいつも持ち歩いているので、頭から読みます。
いつ呼ばれるか、いつ人が来るか…という中途半端な時間って、PCは広げにくいし、本を読んでも結構集中できない。
でも、「あ、これはいい気づき!」「これ大事よね」ってところにマーカーを引いたり、思いついたことを赤ペンで書き込んだり、動作が加わると意外と集中できる。
無駄な待ち時間が、すごく有益な時間になった気がするので、騙されたと思ってためしてみてくださいね。
③1年、2年前のノートを読み返し、抜き書きする
世には3年日記、10年日記というものもありますよね。1年前、数年前の今日、何してたか?という情報はとても有用なんですが、10年分の日記は重くなるし、10年経ったらゼロから再スタートというのも納得いかない。
なので、今年から月の初めの2,3日に1年前と2年前のその月のノートを出して再読し、重要なことは、あらためて抜き書きすることにしました。
- その季節に起きたことが参考になる
- 忘れてた重要な気づきを思い出す
- 何をいつどうやって学んだかわる
- 2年間の変化、成長を確認できる
など、とってもいい効果があってビックリ!
読書ノートは特に、抜き書きをさらに抜き書きすることになるので、
これを繰り返すことで、川底に沈む砂金のようなものが残っていく👍
数年後、どんな感じになるか、楽しみですね。
4,気づきをさらにコンテンツにする
①ノートに記録
今夏(2022年)、コロナ感染者数がピークを更新してますが、行動制限がなく、お盆のラッシュも高校野球観戦も復活しましたね。
でも、1年前のノートをみると、東京オリンピックが1年遅れで開催され、緊急事態宣言や、まん延防止重点措置…。息苦しい夏だった空気感を思い出します。
「自由と安全のバランス」をどうとるか? はコロナ禍の社会に突きつけられた課題だなぁ…さらに、生き方や仕事、家庭生活、介護等々、すべてにおいて鍵になる…そんなことを考えさせられました。
1年前、2年前のノートを読むと、日記やモーニングページを日々更新しているだけでは得られない重層的な気づきがあります。それをまたノートに書いておきましょう。
②SNSに記録
上記のような気づきを、LINEやTwitterなどに短くまとめてあげておきます。
見てくれてる人も、過去のことは忘れがちなのでハッとします。
ときどき自分の過去のツイートをたどることで、記憶が定着。その時時に考えたり、関心をもっていたことの、短い記録にもなるので便利です。
③ブログに記録
昨年は年末~年始にかけて、1年の読書を振り返り、ブログにまとめました。
- この1年、どんな本を何冊読んだか。
- その中で自分的ベストセラーはなにか。
- その本が気づかせてくれたもの、開いてくれた世界
などについて、シェアします。
あとでその本が話題になったとき、あらためて読んでくれる人もいるようです。
それ以上に、読書ノートに記録しただけでは忘れてしまう大事なことが、自分の中に強く印象づけられます。
読んだ時間や学んだことをムダにしないためには、これがいちばんいい方法かな?と思います。
*読書に関するブログより
50代セミリタイア 2021年のおすすめ本① 自分の軸をつくるってどういうこと?
50代セミリタイア 2021年のおすすめ本② 不幸の罠と幸福の道を知る
5,まとめ ノートで人生時間を倍増させよう
①ノートは書くだけじゃなくて読もう
ノートを書くようになって、「そういえばそうだった」「よく覚えてるね」と言われることが多くなりました。
直近の記憶が悪くなったり、自分が言ったりやったりしたことさえ忘れる中高年…。
でも、よく考えると子どもだって、都合のわるいことはすぐ忘れる一方で、好きで何度も読んだ本やアニメは細部まで覚えてます。
記憶力がわるくなっても、ノートというツールをつかって何度も読み返すことで、大事なことを思い出し、定着させられるのではないでしょうか。
それをブログにまとめて、写真などのビジュアルも活用してまとめておくことで、さらに定着します。スマホのおかけで、ブログはノート以上にかんたんに読み返せますからね。
②ノートが変える人生
というわけで。
スマホやPC、テレビ画面を眺めるだけで時間が溶けていく…と思っているみなさん!
だまされたと思って、紙のノートを開き、好きな筆記用具で思いついたことや、読んだ本についてなど書いてみましょう!
一日10分でもOKです。
それを読み返すと、体験した時間、本を読んだ時間などがムダにならず定着するので、人生時間が倍増するのと同じです。
1冊が終わったら、必ず表に年月日を書いておきましょう。
新しい月の初めに、数ヶ月前、1年前、数年前のノートを開きましょう。
- 以前の自分と何がちがっていますか?
- どんなときに辛いと感じていましたか?
- 幸せだと思うのはどんなことでしたか?
ノートとの対話を繰り返しながら、本来の自分らしい人生を開いていきましょう!
それではまた~!