こんにちは。桜畑です。セミリタイアしてもうすぐ3年。今日すること、過ごす場所を決めるのがどんどんラクに楽しくなってきました。
うっかりすると糸の切れたタコになりがちな「自由な生活」を支えてくれるのが、「モーニングページ」という朝ノートを書く習慣です。
2年半書いてきて、その効果の強力さ、多様さにあらためて気づいたので、そのコツを書いていきますね。
キーワードは「読み返し」と「タイムマシン効果」です。
こんな疑問に答えます
モーニングページってやる意味あるの?
どうやって活用すればいいのかな?
実際にどんな効果があるの?
目次
1,モーニングページって何?いつどうやって書くの?
①モーニングページとは?
アメリカの映画監督・文筆家のジュリア・キャメロンさんが提唱した「対話日誌」のこと。ベストセラー『ずっとやりたかったことを、やりなさい』の中で紹介されて、日本でも知られるようになりました。
②モーニングページの書き方は?
朝起きたらすぐに、30分、頭に浮かんだことを、とにかく自由に書いていきます。
「日記・日誌」と違うのは、「記録」するのではなく自分との対話である点です。
「論理脳」を黙らせて、誰もが持っている「創造的な脳」を活性化させる作業なので、手書きで、誤字や間違いを気にせず書きなぐってOKです。
これをキャメロンさんは「脳の排水」と呼んでいます。
*詳しくは⇛【朝活】モーニングページって何?本当のやり方と効果。知恵の泉にアクセスすると人生が変わる話。
③モーニングページの効果とは?
当初モーニングページが目指していたのは、「アーティストの創造性を高める」こと。でも普通の人にとってもいろいろな効果があることがわかってきて、世界中で注目される朝の習慣になりました。
モーニングページの効果
- 雑念が整理される
- アイデアが湧く
- 発想力、想像力が高まる
- ストレス解消
- メンタルが安定する
- 集中力が高まる
- 生産性が向上する
- 自分を客観的に見られるようになる
- 自分の強み、弱みに気づく
- 自己理解がすすむ
- 本来したかったことがわかる
- すべきことがわかる
- 自己成長につながる
- 幸福感が高まる
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④モーニングページを続けるためのルーティンのつくり方
「モーニングページを書くために、30分早起きを」とすすめる人もいます。
セミリタイアした私は、実際にそれができましたが、朝が苦手な人、仕事や育児で忙しい人が無理する必要はないですよね。
早めに出社してカフェで書くとか、昼休みにずれこんだとしても、書かないよりはずっといいです。以下の手順でルーティンにしてしまいましょう。
- 好きなノートや筆記用具を揃える
- 自分が完全にひとりになって落ち着ける時間と場所をつくる
- その時間が好きになる
- 習慣化(毎日やらないと気持ちがわるい、残念な気分になる)
2,モーニングページの活用方法
せっかくモーニングページを始めたのに、「続かない」「効果がない」という人も多いです。朝の30分は貴重なので、効果がないと続かないですよね。
2年半続けてきて、書くだけでもデトックス効果があるけど、読み返してチェック、活用することで、効果が100倍になると実感しています。
効果が実感できない人は、スキマ時間に「読み返す」「チェック」することから始めてみてくださいね。
①定期的に読み返す
キャメロンさんのおすすめは、書いてすぐではなく、8週間(2か月)経ってから読み返すこと。以下のようなチェックをするようにすすめています。
- 不満のもとは何か
- 感謝すべきことは何か
- 目標は何か
- 優先順位をつける
- 挫折、失敗の処理する
- アイディアの活かし方を考える
②マーカーでチェック(線を引く)
2色のペンで「①ためになる洞察」と「②必要な行動」をチェックするというのが、キャメロンさんの提案です。
私は①をブルーで、②をオレンジやピンクで、パステルカラーのマーカーをかけていきます。
最近のお気に入りは筆ペンタッチの「マイルドライナーブラッシュ」。一本で細めに引いたり強く強調したり、波線にしたり、マルをつけたり、ニュアンスを表現できるのがGOOD!です👍
重要なところにマーカーがかかっていると、どこまで読み返したかがわかるし、達成感があっていい。
わざわざ時間を取らず、待ち合わせや会合の前とか、病院や薬局の順番待ちとかにチョコチョコやります。ノートを書くより頭を使わないし、ムダ時間が有効活用できていいですよ。
③気づいたことや後日談を付記する
ノートを読み返していると、
- 当時の疑問に答えが出ている
- 事件(?)が解決している
ことが結構あります。
それらは重要なので、いつどうやって解決したか、赤ペンで書き込みます。
この作業はドラえもんとタイムマシンに乗って、過去の自分に話しかけているような感覚があります。
のび太は過去の自分にアドバイスして、未来を好転させます。
私たちは過去は変えられないんですが、ノートに記述された過去の自分は脳内に存在していて、その子に対し、自分はちゃんと解決できた、大丈夫、がんばって!と励ます感じです。
それによって、過去の不安や悩みのもたらす重みから身軽になって、今の自分、将来の自分に対しても自信が出て、前向きになれるんですね。
④重要なことを再度書き出す
年の始めや月の始め、新しいノートに移るときには、1年前や、初めてノートを書き始めたときのものを読み返します。
じっくり読むと時間がかかってしまうので、マーカーで賑やかなところを中心に読み、忘れていた気づき、金言、決心したことなどを再度新しいノートに転記。
特に新しいノートの最初に、重要な気づきをまとめて書いておくと、ノートを開くたびにそれが目に入るので、定着させることができます。
せっかく本を読んだり人の話をきいて感動しても8割は忘れているので、何度も復習して脳に定着させるのが大事なんですよね。
3,モーニングページの活用で起こること1 心と時間が整う
2年半モーニングページを活用してみて、桜畑が気づいたことを書いていきましょう。
①自分の調子や体調の波がわかる
桜畑は、春、新緑が芽吹いて緑いっぱいになる季節は前向きになり、新しいことを始めたり、室内の整理に励んだりします。
紅葉の季節が過ぎ、夕暮れが早くなると、寂しい気分になりがち。寒さがピークになる1,2月は小さな事件を大事に感じたり、出不精になります。
ノートを読み返すと、こうした1年の中のバイオリズムがわかり、何をすると元気が出るか、いつ頃から上向きになるか…などをあらかじめ考えておくことができます。
②不安が解消され、心をリセットできる
朝、脳内のモヤモヤを吐き出すと、心配事、後悔、先々の不安も現れます。それをノートに言語化してしまえば、エンドレスでそれについて考える時間が激減します。
「今こんなことに悩んでる」と自分に語りかけることで、受け入れてもらった感じになるからでしょう。
このとき「今は解決しない(できない)」と決め、脇に置く癖をつけることも大事ですね。
③悩みが解決する(解決に気づく)
2,3か月前のノートを読み返すとわかるのが、ほとんどの悩み事がいつの間にか解決してしまっていることです。
自分ががんばって動くことでスッキリ解決してることもあるし、何もしないでいたら、ひとりでに解決してることもあります。
解決したと気づいたら、前述のように「今は〇〇でOKになった」と赤ペンで日付とコメントを書き込んでおきます。
これを繰り返すことで、自分は何が起こっても大丈夫かも。ちゃんと乗り越える力もあるし、時間が解決することも多いなぁ…って思え、自信になります。
④したかったことを思い出す
「これは実行しよう」と思ったところは、オレンジやピンクの印がついているので見つけやすいです。
せっかく思いついても実行していることは1,2割。しようと思って保留していることが2,3割。そして半分以上は忘れてる😂。「昨日の自分は他人」ですね(笑)。
ちゃんと実行できたところには赤ペンで花丸とか、「たいへんよくできました」のシールやハンコを押しましょう💮達成感ありますね!
保留、忘却事項のうち、今もぜひやりたい!と思ったことは、新しいノートの冒頭にTODOリストとして書いたり、グーグルカレンダーに入れてしまいます。
「いつやるか」まで決めてしまうことで、したかったことを実行できるようになります。
つまり時間の管理も上手になるんですね。
⑤優先順位がつけられる 1日、ひと月、1年
やりたいこと、やりたかったことは、毎日流れ出て渦を巻き、忘れ去られていきがち。
それをとにかく文字にしておくと、上記のようにあとでピックアップして、俯瞰しながら優先順位をつけていくことができます。
人生の優先順位を考えるためにも、モーニングページの役割はとても大きいです。
4,モーニングページの活用で起こること2 クリエイティブ脳が動き出す
①本当に好きだったこと、したかったことがわかる
モーニングページは「対話」なので、聞き上手な友人に話すようなつもりで、自分が好きなことやほしいモノ・コトをどんどん書いていきます。
桜畑の場合、たとえば「森や林や渓流のそばに行きたい」とか「緑の中に住みたい」とか。
なので、この春はサイクリングであちこちの都立公園へ。「森林欲」を満たすとともに心肺能力や筋力もアップできました。いずれもっと緑の多い場所に住むかも。
本来好きだったこと、実はしたかったことがわかると、仕事や趣味、住む場所、ライフスタイルなどをその方向に向けることができ、より自分らしく、質の高い仕事や生活を手に入れることができます。
②きれいなもの、ステキなもの、楽しいことに気づける
朝起きてノートに向かった時、昨日見たきれいな景色とか、道端で出会った花の複雑な色とかが頭に浮かぶことがあります。
または、久しぶりに会った人との会話で、楽しかったこと、心動かされたことなどが、思い出されて心のなかでニコニコしながらノートを書いてることも。
どんなものがキレイだと感じたか、どんな話に感動したか? それはなぜか?
ふつうだと「流れていって終わり」になってしまう「心の琴線に触れた」体験。それらをノートに書きながら想起することで、「きれいなもの、ステキなもの、楽しいこと」に、さらに出会いやすくなってきます。
人間の心の奥に本来備わっている「ステキなもの受容体」。人生を楽しくするのは、こうした感性がちゃんと働いているときなんだと思います。
③アイディアが湧いてくる
仕事で新企画を立ち上げるときによくやる「ブレーンストーミング」(思いついたことを否定せず自由にどんどん出していくミーティング)。
モーニングページを書いていると、それと同じようなことをひとりでやっているようなゾーンに入ることがあります。
ひとつのテーマにいろいろな角度からのアイディアが湧いてきて、書くのが間に合わないような…。
多くの人がこの作業を頭の中でやっているのかもですが、覚えておくことが難しい。
誤字があっても、間違いがあってもとにかく頭に浮かんだことを書く…というのがブレーンストーミングと同じような効果をあげるんでしょうね。
自分を否定せずに、とにかく書いていく習慣がついてくると、誰でもこのゾーンに入ることができると思います。
④アウトプットが習慣に
SNSやブログ、TikTokやYou Tube、音声配信アプリなどで、誰でも自分の考えや知識や芸を公開することができるようになりました。学歴や資格より、そのアウトプットで評価される時代が来はじめているとも言われます。
誰も見ないノートへのアウトプットは、不特定多数が見るネットへのアウトプットへの橋渡しにもピッタリ。毎日続けていると、モヤモヤした考えやアイディア、人生の悲喜こもごもを言語化するのがうまくなるからです。
ノートにあるアイディアの、何が誰の役に立つか?それを考えていくと、自分が表現したり、発信すべきことも見えてきてきます。モーニングページを起点に、ぜひ、自分にあったアウトプットも習慣にしていってください!
⑤創造性を発揮するのが苦でなくなる
- 毎朝、自由に考えたことや思いつきを書く➡
- 本来好きなこと、したかったことがわかる➡
- アイディアが湧いてくる➡
- アウトプットが習慣になる➡
というわけで、モーニングページを書いているだけで、気づいたらあなたの創造性、クリエイティブ脳が開放されていきます。
いわゆるクリエイターでなくても、世間の常識や押し付けとは違う、自分の好きなこと、やってみたいことが見えてくるはず。
仕事や家事で新しい挑戦をしたくなったり、何かの趣味をはじめる気力が湧いたり、思いがけない場所に行きたくなったり。
それがあなたのクリエイティブ脳が動き出した証拠。ぜひあなたの中の「クリエイティブな子ども」の望みをかなえてあげましょう!!
5,モーニングページの活用で起こること3 成長と願望に気づき幸福感が高まる
①わからなかったことがわかるようになる
数年前のノートを読み返していると、当時わからなかったことに自分なりの答えが出ているのに気づくことがよくあります。嬉しい!
ずっと疑問に思っていたことについて、本を読んだり、考え続けているうちに、いつの間にか理解度が上がったり、視野が開けたりしてるんですよね。
これに気づけるのも、モーニングページを読み返す効果。「また一つ賢くなった!」と、なかなかの達成感があります。
②心が平穏になる
朝の30分、落ち着いて自分の心の声をきいてあげる習慣は、瞑想のような効果ももたらします。
「何が不安で不満か不足か」から始まった記述が「誰に助けてもらっているか」「もう持っているものは何か?」を考えるようになったりして、感謝の念に満たされることも。
モーニングページの習慣は、毎日をただ忙しく流されているとなかなか到達できない「平穏」な時間を与えてくれます。
③自分への信頼を取り戻す
前述のように、ノートを読み返すことも習慣になると、
- 結構がんばっている自分
- 前より成長した自分
- 問題を解決した自分
に出会うことができます。学校の先生が、1学期や1学年を振り返って、ひとりひとりの生徒の成長を確認するみたいな感じですね。
モーニングページは自分に対して客観的になれるので、ちゃんとほめてあげることができやすいんですよね。
④世界との関係が変わる
自分に余裕がないと、街中や電車で出会う人、テレビやSNSでみる他人の行動に攻撃的になったり批判的になったりしがち。
でも自分の心の声をちゃんときき、信頼を取り戻すことができると、外の世界に対しても優しくなれる。
自分と同じように、ひとりひとりが悩みをかかえながら頑張って前を向いてすすんでいることに共感できるようになります。
そうなると、さらに心が平穏になり、幸福感が高まっていくんですよね。
⑤本当の望みがわかる
毎朝まっさらな気持ちを書いていると、繰り返し現れる「好きなもの・こと」「行きたいところ」「やりたいこと」。
何度も記述されることは、本来の願望であり、生まれてきた意味に近いものである可能性が高いです。
この願望をどうやって実現していくか?その道も、ノートに繰り返し書いているうちに開けていくのではないでしょうか。
まとめ モーニングページの活用のコツ
というわけで、モーニングページの活用のコツは、1にも2にも「復習」です。
つまり読み返す時間も、ちゃんととるっていうことです。
桜畑が読み返すときの手順は
- スキマ時間に2か月前~数年前のノートを読み返す
- 2色のマーカーで「気づき」と「実行したいこと」をチェックする
- 解決したことや後日談を赤ペンで書き込む
- 重要なことを再度書き出す
その効果は
- 心と時間が整う
- クリエイティブな脳が動き出す
- 成長と願望に気づき、幸福感が高まる
スマホが普及して、いつでもどこでもニュースやドラマや映画をみたり、ゲームができる時代。
気がつくと日々のストレスを、与えられた「情報」や「娯楽」で解消した気になって暮らしているかもしれません。
資本主義社会はそんな受け身なあなたをターゲットに、広告やサブスクで稼ぐ世界ですからね。
でも本当に自分を成長させて幸福感を高めるのは、自分自身の心の声をちゃんときいてあげること。そして誰もが持っている想像力をめざめさせてあげること。
そのために手書きで紙のノートっていうアナログ作業は、とってもいい切り替えスイッチになってくれますよ。
今回はふれていませんが、週に1度、1人だけで行うぶらぶら歩き=アーティストデートの習慣も、並行しておこなってくださいね。
*参考 「モーニング・ページ」の効果が出ない人へ。もうひとつのツール「アーティスト・デート」の驚くべき効果を知ろう!
それではまた〜!