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【真実】リタイア後の生活 「楽しい」って言わないのはなぜ?

退職した人って、「リタイア後は楽しい!」って言わないよね~
「え?楽しいの?」って辞められたら、会社が困るからなwww.
だから真実は闇の中。銀行や保険会社やマスコミは「老後破綻」のこわさを強調するしね。では実際は、楽しいのか?楽しくないのか? 考えてみたよ

こんにちは! 勤続30余年の会社を、50代で「自分定年退職」にした桜畑です。

世の中には「退職後は、生きがいもお金もなく、辛い」というイメージが蔓延していますが、どうも変だな?と思っていたら、こんな調査を目にしました。

 

「コロナ下での行動」に関する“中高年大人世代”対象の調査結果
「人生100年時代 未来ビジョン研究所」レポートVIII 「定年は意外と楽しい」

「人生100年時代 未来ビジョン研究所」レポートVIII 「定年は意外と楽しい」

このレポートによると、「退職後はすることがなくて虚しい」というイメージは、「仕事が命」だった昭和の社会常識。現在(2021年)72~75歳の団塊世代より若い人は、概ね満足して老後を楽しんでいるそうです。古い常識が、現実に追いついていないみたいですね。

団塊以前の世代は「私生活を犠牲にして会社に尽くした」世代であり、団塊以降は「少なくとも精神的には私生活を持ち続けた」世代です。必ずしも会社がなくなることイコールやりたいことがなくなる、ということでもなくなった、といえます。

単純に考えて、「会社に毎日行かなくてすむのは楽しい」し、「タスクがなくなるのは気が楽」であるわけです。


「人生100年時代 未来ビジョン研究所」レポートVIII 「定年は意外と楽しい」

調査すると「楽しい」のは明白なのに、なぜみんな、「退職後は楽しい」アピールをしないんでしょうか?

1,現役の人を刺激したくないから

「定年後することがなくて辛い」のは、昭和のモーレツサラリーマン…うちらのおじいちゃんくらいまでってことか
最近は第二の人生を楽しめるようになってるのね♡
でもそれを直接話してくれる人は、なかなかいないんだよね

①ぜったいに「楽しい」とは言わないOBたち

現役時代、割と早くからリタイア生活に興味津々だった桜畑。早期&定年退職したOBに合うチャンスがあれば、どんな生活をしているか聴いていました。

「孫の世話がたいへん」「NPOに参加して案外忙しい」「夫の起業を手伝って、今までと同じくらい時間がない」など、「いやいや、ぜったい今のほうが楽しいでしょう」ってみえる人も、やっていることを淡々と語り、「楽しい」そぶりは見せないんですよねぇ。

②本当のことは言えない

しかし、自分もセミリタイアしてみると、今の生活が充実していて楽しいほど、がんばっている同僚や後輩には言いにくい。自分の退職で一時的にたいへんな思いをさせた上に、従順な社員を目覚めさせ、辞めるきっかけを与えてはいかん…と思うからですね。

「会社行かなくなって、目からウロコがボロボロ落ちるほど、嫌なことがなくなったぁ~。生活できるお金貯めて、早く辞めたほうがイイよ」って言いたい…けど言えない。

しかたなく、「王様の耳はロバの耳」と地中深い井戸に向かって叫んだ床屋のように、本当のことはネットというブラックホールに(笑)吐き出しているわけです。

*参考 50代セミリタイア 仕事と共になくして残念なもの/よかったもの ランキング

2,「会社員脳」だと理解できないことが多いから

田舎暮しや地域活動もいいけど、都会の刺激から離れて退屈じゃないかな…
自分で起業する人もいるよね。うまくいくのかな?
しくみもやりがいも、会社とはベクトルがぜんぜん違うから、うまくいってても、説明しずらいみたいだよ。

①地元で活動のよさがわからない

退職後、久しぶりに古巣に顔を出したI先輩。「また来てくださいね~」と言われたときの「交通費がかかるから、そんなに来ないわよ」という返事にみんなビックリ!

現役時代は公私ともあんなに飛び回っていた人が、電車賃を気にするようになるの!? 

でも実はI先輩、地元で複数のボランティアやNPOで、イベントや出版にかかわるなど、現役時代以上の活躍で忙しかったんですね。

好奇心と行動力があれば、お金を使わず、地元でも、自分らしい活動ができる。というか、無駄な移動がない分、むしろ充実してる。

今ならよ~くわかりますが、会社脳だとピンと来ない。「うそー」「強がりー」とか思われそうでめんどうだから語らないんですね~。

②雇われない働き方の利点がわからない

40代で早期退職し、夫の田舎に戻って夫婦で起業したG先輩。隣の土地に賃貸住宅を建てたX先輩。たまに会って様子をきいても、事業の話はあまり語りたがらず。こちらも何をどうきいていいかわかりません。

「月給」と「ボーナス」しか知らない会社脳の後輩に、「集客」「年商」「経費」とかの話をしても、ぽか~んですもんね。

世の中には個人で稼いでいる人がいっぱいいることに気づいたのは、退職してから。視野が開けた今なら、もっと的確な質問ができたのに…。

「会社一神教」の信者だと「個人でも稼ぐ多神教」のありがたいお話は布教してもらえないんですね~。もっと早く「会社員脳」を脱出して話をきいておけばよかった…。

③暇の意味がわからない

リタイア後、田舎で家庭菜園に精を出したり、自宅の庭で花育てに夢中になるOBも。こないだまでバリバリとデスクワークしてた人が、のんびり「花と野菜育て」…。うらやましいとはいえ、ほかにすることないのかなぁって思ってました。

でもリタイアしてみると、わかります。

会社員は青空も見ずにオフィスに閉じこもり、自分の貴重な時間を売り渡して疲弊しつつ「お金」に替え野菜も花も複雑な流通経路の末端である店で買う生活。

リタイアした人は、自分の好きな時間に畑や庭に出て、青空のもと、新鮮な空気を吸いながら、楽しく植物の世話をし、新鮮な野菜と花を直接手に入れる。

本当にシンプルで健康で合理的なのはどっちか? 

いつか先輩が送ってくれた、見栄えがイマイチな野菜の滋味…。リタイア後の時間の豊かさの象徴だったんだなぁと思います。

*参考 50代セミリタイアひきこもりはマジで暇? 暇にならない3つの理由

3,肝心のお金の話はしにくいから

上の世代は、退職金と年金でウハウハなイメージがあるな
わたしたちはセミリタイアなんて夢のまた夢だよね
今の子育て世代のほうが、恵まれてるところもあるよ。どの時代にもやりようはあると思うな。

①「年金を調べてから」というアドバイス

50代でアーリーリタイアした、N先輩。私も50代で…と相談したら、ひきとめもすすめもせず「辞める年次による年金の違いを調べた方がいいわよ」とだけ教えてくれました。

桜畑は、「退職します!」と言ったあと、そのことばを思い出して(笑)シミュレーション。「うーん、定年退職との違いは約月1万円かぁ、これならなんとかなるなぁ」と納得感をもつことができました。勤続30年超えると、その後数年積み立てても年金額の差はあんまり広がらないんですね。

*日本年金機構 年金額のシミュレーションができるページ

相手の経済状況はわからないので、むやみに「辞めても大丈夫」とは言えない。「年金の差額を調べてから」っていうアドバイスはあとで後悔しないように、という密かな思いやりだったんですねぇ。

②セミリタイア=資産家という誤解

定年退職ならまだしも、セミリタイアは、人より先に資産をつくって悠々自適生活に入る恵まれた人と思われがち。

実際は「充分な老後資金」なんてないまま直感的に辞め、節約&ひきこもり戦略な桜畑。半径500メートル生活は本当にお金がかからないし、超しょぼい投資と雑収入で、思ったより資金が減らないことは、辞めてみてはじめて知りました。

老後に備えて…と働き続けている先輩や同年代の人には「あなたもたぶん、とっくに人生逃げ切っているよ」と言いたい。

でも、会社員って、なぜか年収何百万あっても豊かさを実感できてない。セミリタイアなんて、億近いお金のある人の話…とか思ってます。

「なぜかお金が減らない、お気楽無職無給生活」なんて貧乏くさそうでいやだろうなぁ。楽しさアピールしたところで「???」だし…と思うと、やっぱりそんな話、できないんですよね。

*参考 50代セミリタイア ひきこもり1年。お金ってどうしてるの?

③バブル世代だから逃げ切れたという誤解

人からはバブル世代と呼ばれる桜畑。バブル崩壊後のロスジェネ世代以降の後輩には、「六本木で踊ってたのに(笑)、比較的高い収入で家庭を持てたラッキーな世代」と思われてます。50代で逃げ切れたのは、バブル世代だったからでしょ…と。

実際には中小企業の受けた影響は知れているし、家を買ったのはバブル崩壊後とはいえ、まだ住宅ローンの金利は高かった。夫も私も何も悪いことはしてないのに(笑)不景気の影響で減収の時期も。教育費とローンを乗り越えるのは本当にたいへんでした。

*参考 住宅ローンの完済70代は危険。借り換えと繰り上げで、返済総額を劇的に圧縮した方法

今の子育て世代は考え方が堅実な上、安くてセンスのいい服や家具や育児用品が揃ってる。そして子ども手当や保育園無償化と、社会が子育てを支えるしくみも大進歩。節約上手な上、ネットで投資も超簡単税金優遇制度を政府が用意してる。バブル世代より、よっぽどしっかり資産をつくれそう…。

*参考 積立投資がめんどうっていう20代へ。生きている限り、投資からは逃れられない。なら始めよう。

(あなたたちも子育てが終わる頃には、いや、多分その前でもゆうゆう辞められるはず)…と思うけど、おそらく信じてはもらえない。やっぱり「こっちの生活、楽しい!」って言いにくいなぁ…。

4,本当に楽しくないから

テレビには一日公園でボーッとしてるおじいさんとか出てくるよね
夫や孫の世話で一日が終わっちゃう妻も、自分の時間がなさそう
不本意ながら辞めた人、家事や家族の世話で自由になれない人は、ストレスがたまるみたいだね。

①時間があるのに辛い人は2割

冒頭で紹介した調査によれば、40代~70代の8割はリタイア後に「時間があることは嬉しい(よさそう)」と答えていますが、残りの2割近くは「何もすることがない時間が多くて辛い(辛そう)」と回答しています。

「人生100年時代 未来ビジョン研究所」レポートVIII 「定年は意外と楽しい」

少数派ではありますが、仕事をしていた時のほうが楽しいと思う人もいるみたいですね。楽しいというより「やりがいがある」「落ち着く」って感じでしょうか。現役時代の華々しい活躍が忘れられないとか、長年やっていた作業が好きだったとか。

②不本意に辞めた人

退職者の中には、職場の経営状況や親の介護などが理由で、不本意ながら辞めることを選ばされた人もいます。定年後、非正規でもう少し働きたいという希望が通らなかった、という話もききます。

そういう人は、ずっと「本当は辞めたくなかったけど〇〇で仕方なく辞めた」という話をしていて、顔つきもさえないんですよね。

介護離職が社会問題になり、政府も「公的支援を活用して辞めないで」と呼びかけています。まだ働きたいなら、外的要因であきらめない。辞めるなら「自分のタイミングで」「納得して」辞める。人生後半に「もっと働きたかった」という思いをひきずらないように…と思います。

③家事や家族の世話がのしかかる人

会社員時代、長年の勤めを辞めた知り合いに「平日の自由ができて羨ましいなぁ」と言ったら、「家事をする人が自分しかいないから、かえって大変」と言われました。

夫や息子が脱ぎ散らかした服や、放置した食器を片づけて洗う毎日にうんざり…。在宅勤務で家にいる夫に朝から「昼ごはんは何?」って言われる…。旅行に行っても、帰宅早々荒れた家を整えなおさければならない…のだそうです。

こうなると、仕事に出ていたほうがストレスがたまらないかもですね。世話好きで働き者な人にありがちパターンです。

5,まとめ 会社員は真実を知るのが難しい

①セミリタイアした人が、みんな言うこと

「辞めてもお金は大して減らないし、自由で楽しい」

セミリタイアした人は、資産が多くても少なくても、これを実感しているみたいです。

みんな口を揃えます。

「そんなにお金の心配しないで、もっと早く辞めても大丈夫だった」…と。

②小さな違和感が、壁に穴を開ける

でも会社員として働いていると、「退職金と年金はやっぱり満額もらわねば損」とか「辞めるにしても、もう少しお金がたまってから」と思ってしまいます。

だって、一緒にいる人たちも、そう考えているからこそ一緒に働いているのだから。

「会社に属さない」「無職」「毎日が日曜日」はコワイ…という思い込みの壁は、結構高くて厚いです。

リタイアした人が、そのメリットを現役の人に語れないのは、「余計な刺激を与えたくない」以上に「会社という囲いの中にいる間は、理解できないだろう」という無意識が隠れているんですよね。

あなたがもし、「このまま働いていても先は見えない」「自分らしくいられない」などの違和感を抱えているとしたら、それは高い壁に少しだけ穴が開いてきた状態

その穴を通して世界を眺め、もっと自由で自発的で、生き生きできる道を探りましょう。自分が築いた壁を、自分で崩すなら、誰にも阻止する権利はありません。

壁の外には、ずっと求めていた広い草原や、どこまでも続く海が広がっているかも知れませんよ。

それではまた!!

-セミリタイア, 人気