こんにちは!桜畑です。
コロナ禍と共にセミリタイアして3年。ひきこもり体質の私ですが、今年はちょっと行動範囲が広くなった。
季節もいいので、サイクリングやウォーキングに励んでいたら…
とつぜん「森林浴」「自然との一体感」に目覚めたので、その効果について書いていきますね。
こんな疑問に答えます
- 休日はひきこもりがちだなぁ
- 森林浴って何がいいの?
- 自然と一体化するってどういうこと?
目次
都会に疲れてリタイア
桜畑が、定年まで10年近くもあったのにリタイアした理由のひとつに
「植物ばかり見てたから」(笑)
っていうのがあります。
桜畑は神奈川郊外の山の上の一軒家で育ち、林の中に分け入っては、植物や昆虫を眺めたり遊んだりしてる子でした。
しかし、就職して都会に通うようになると、平日の日中はほぼコンクリートジャングルの中。
会社生活が30年以上になった頃から、外を歩くときにはずーーっと下を向いてアスファルトの割れ目から出てくる小さな草花を眺めるように…。
ああ、もう自分の魂は、自然に近い場所に帰りたがってるよねぇ…
ってな感じになってきたのが、「突然のひらめき退職」の根底にあったみたいです。
*参考 50代セミリタイア「仕事が辛い」と思ったらとるべき行動5選
しばらくは部屋から出られない
ところが退職してみると、今までずーっと家←→電車←→会社を往復してたせいか、ぜんぜん外に出られないんですね。
家でベランダガーデニングに励み、図書館やカフェやジムに行ったり、買い物したり、それなりに充実はしてるんだけど…??
もっと自然の中に行きたかったんじゃないの?
なんか建物の中にばっかりいるよね…
ってなるんですよ。
あまりに長く都会のビルの中にいることが多かったので、
- 長く外にいる体力
- 外気に触れるたくましさ
- 自然に呼ばれてる感覚
がなくなっちゃってるみたい。
精神的にも壁と窓に囲まれてたほうが落ち着くし。
コロナ禍の影響も大きかったと思うんですが、暑いから、寒いから、雨だから…って建物の中にいることが多かった。オフィスと違って居場所が自由なので、飽きることはないんですけどね。
*参考 セミリタイア後、オフィスに行かなくなったら日中をどこで過ごす? いろいろ選択肢があって楽しい話
戸外で過ごせるようになってきた!
しかし今年は突然私、「奥様」から「外様」に変身したんです。
なぜなら、
- コロナが明けた マスクしなくてもいい!!
- 大規模修繕で家にいられない!!
という外部要因ですね(笑)。
なにしろ、マンションの大規模修繕って、
- 家のまわりを足場で囲まれる
- 部屋の中が薄暗い
- ベランダは植物なしで殺風景
- 朝からトントン、ガリガリの騒音
- ふと見ると窓の外に人が!!👷
というわけで、ひきこもりな桜畑も、日中はなるべく外で過ごすようになりました。
これが、自然との一体感か!
とある朝、所用で吉祥寺へ。ショートカットするため自転車で小雨の中、井の頭公園に入ったら…。
人けのない池の周りの道に、新緑の木々が覆いかぶさるように葉を広げていて、その中を走り抜けていると、なんだか木々の放出する謎の空気に包み込まれた感じがしたんですね。
目から入る緑、体に当たるそよ風、耳に聞こえてくる鳥の声や風の音、呼吸するときの空気の爽やかさ…
そういうものが五感に迫ってきて、走り抜けながら
チョーー気持ちいいっーーーーー!!
ってなりました。
「こ、これが、自然との一体感ってやつだったのか…。」
だからみんな公園とか、山とか、ハイキングとか、バーベキューとか、カフェのテラスとか、外気の中、緑の中で過ごそうとするのか!!
遅ればせながら、わかりました。
多分子どものころは自然にやっていたのに、長い都会生活でその感覚がどこかに行っちゃってたんですね~。
森林浴の楽しみ方
というわけで、今年の春は森林浴に目覚めて、電動機付き自転車で広い都立公園をめぐったり、大きな木が多めな近所の公園や緑道をひたすら歩いたりしはじめました。
昔はただ歩く時間は退屈だったけど、今はスマートフォンと、ワイヤレスイヤホンっていう便利なものがあります
You Tubeやネットラジオ(VoicyやRadiotalk)で好きなトピックを聞きながら歩けるので、ぜんぜん退屈しない。
目的地に着くまでのつまらない道は、それを聞き、緑の多いところに来たらイヤホンをはずして、自然との一体感を楽しみます。
森林浴って何?
日本で「森林浴」ということばが普及しはじめたのは、30年ほど前だそうで、
東大名誉教授で森林の科学に詳しい谷田貝光克先生はこのように書かれています
緑深き森林の雰囲気の中ではストレスがいつの間にかどこかに消え去り、のびのびとした気分になり安らぎます。森林の快適増進作用ともいうべき働きによるものです。
森林環境が健康に良いことは昔からよく知られていました。わが国では療養所や保養所はその多くが林間に造られてきました。ドイツでは百年以上も前から森林の効用を医学的に応用して実践しています。わが国では近年になり森林の雰囲気が健康によいことが見直され、森林浴を兼ねた森林歩行が普及してきました。
『自然浴のすすめ: 草木の香りで健康づくり』谷田貝光克著
こんな活動とセットにすると楽しい
森林浴は、ただ歩くだけではなくて、いろいろな活動とセットで行うと、さらに効果があるそうです。例えば👇
- 景色を眺める
- 植物を観察する
- バードウォッチング
- スケッチ
- 写真撮影
- 食事や軽食
- 誰かとおしゃべり
- ぼーっとする
森林浴の効果
森林浴は「チョーー気持ちいい」という効果があるのはわかったんですが(笑)、せっかくなので、その具体的な効果とは何なのか?深掘りしてみましょう。
1,自然の音によるリラックス効果
森林の中が気持ちいい理由。音の効果が意外と大きいんです。
- 自動車や街の騒音が、遮断される
- 枝葉を通る風やせせらぎの音、鳥の声など自然音が聞こえる
- 音の性質が、高級扇風機などに使われる「1/fゆらぎ」と言われる心地よい周波数
- 森林の音を聞くと脳波にリラックスを表すα派が現れる
んだそうです。大規模修繕の騒音から逃れて、緑に惹き寄せられた桜畑。無意識に「音」のリラックス効果を求めていたんですね。
2,暑さ、寒さ、強風がやわらぐ効果
夏の森林が涼しい理由は👇
- 樹木の葉が陽射しを遮る
- 葉は光を反射、散乱し、熱を和らげる
- 樹木の葉が水を蒸散させて気温を下げる
- 森林内のしめった土壌から熱が放出される
冬の森林が温かい理由は👇
- 落葉樹の葉が落ちて日差しが届く
- 土壌が日射を吸収し、熱を蓄える
- 樹木が風を遮ってくれる
というわけで、アスファルトとコンクリートの街なかに比べ、森林内は一日の中でも、一年の中でも気温差が少なく快適なわけです。
3,きれいな空気の効果
森林浴といったらさわやかな空気。その要素は👇
- 自動車の排ガスやチリ、汚染物質が届かない
- 植物の幹や葉が微粒子(汚染物質)を吸着
- 葉の気孔から汚染物質を取り込む
- 光合成によって二酸化炭素を吸収し、酸素を放出
などの作用で、森林は大気を浄化してくれてるんですね。「なんだかさわやか~」って気のせいではなかった。マスクをはずしてきれいな空気を取り込みましょー。
4,香りの効果
市販のエッセンシャルオイルの中に、近年「ヒノキ」「マツ」とかが入ってますよね。桜畑はこの香りが大好き。特にヒノキは祖父の家の檜風呂を思い出す懐かしい香り。
森林浴で放出される匂いとは👇
- フィトンチッド
- 樹木や植物が放出する有機化合物。
- テレピン、ピネン、リナロール、フィトンチッドアルコールなど
- 植物が害虫や病原体から身を守るために生成される
- モノテルペン
- 樹木の葉や樹皮から放出される揮発性の化合物
- フェノール
- 樹木や植物が分解されるときの匂い
- ヒノキやマツの香りのイメージ
- 腐植土から放出されることも
- イソプレン
- 葉緑体に存在する揮発性の有機化合物
- オーク(ナラ)やヤナギなどの樹木から放出
いろんな成分が組み合わさっているんですね。公園だとここに花やハーブの香りも加わったりして、さらにいい香り~、幸せ~ってなります👍
5,目にやさしい緑の効果
冬の間、You Tubeで緑いっぱいのガーデンカフェの映像とともに、リラックスジャズがかかるチャンネルをテレビの大画面に映していました。
これだけでも春がきたみたいに脳が勘違いするので、視覚が脳を騙す効果って、侮れないないですね。
森林の視覚的効果とは👇
- 緑色は目にやさしく、人をリラックスさせる
- 多様な植物で目の焦点が変わり、スマホやPCによる眼精疲労を軽減
- 植物と自然の調和が脳をリフレッシュさせ、ストレスや不安を軽減
- 複雑な色彩や風景を眺めることで、集中力が高まる
- 脳の疲労がとれ、創造性を刺激し、アイディアが浮かぶ
- 植物の成長や生命を感じ、心のバランスを取り戻せる
確かに風に揺れている木々を見ると、大地の鼓動を視覚的に感じることができますよね。スマホの動画より自然の動画。木々だけじゃなくて、水や雲、鳥や虫の動きを脳に与えてあげるのも大事ですね。
森林浴ができない理由
とはいえ、フルタイムワーカー時代は森林浴どころじゃなかった桜畑。自然との一体感を忘れるほど森林や公園から遠ざかってしまうのはなぜか?
- 時間がない
- 体力がない
- 森林が近くにない
- 心の余裕がない
- 効果を感じ取れない
の「5つのない」に侵されているからですよね~
都会で働く社畜の悲しさです。
どうやって生活に組み込む?
1,時間がない問題
前述の「自然との一体感の超気持ちよさ」を感じると、しぜんに外に出たくなります。働いていると平日は無理でも、
- 寝坊してた時間
- ボーっとテレビの時間
- ダラダラと家事してる時間
とかを切り詰めると、1,2時間はアキがあるはず。
2,体力がない問題
桜畑が最初、徒歩20分の都立公園に行くのもおっくうだったのは、暑さ寒さに弱く、体力が足りなかったから。
ジムでちょっとだけ筋トレをし、ウォーキングを続けてたら、少しずつ歩く自信がついてきました。
そして電動自転車を入手したら、出かけるハードルが激下がり。心肺能力・脚力が向上し、道順を覚えるので、徒歩でも気軽に行けるようになりました。
3,森林が近くにない問題
都会に住んでいても自転車で10分~30分走れば大きな公園や自然の多い場所があるんではないでしょうか?
目線をあげて、なるべく緑の見える場所を選んで走ると、思いがけず大きな木の多い知らない公園に出会えたりして楽しいです。
グーグルマップを写真表示に切り替えて、緑道や森林を探すのもいいですね。
4,心の余裕がない問題
森林浴はテレビとは比べ物にならないリラックス効果があり、実は、「家にいるから心の余裕ができない」んですよ。
外気にふれることで、いかに人がリフレッシュするか?に気づくと、しぜんにテレビを消して外に出ようってなります。
今の時代、大好きな小型PC=スマホを持っていけるし、ベンチで本を読んだっていいわけですからね。
5,効果が感じ取れない問題
桜畑がほんとに自然との一体感を感じたのは、セミリタイアして3年近く経ってから…。
都会に浸っている間に退化した感性が目覚めるには、案外時間がかかるのかもですね。
日常の中で植物を眺めたり、写真をとって観察したり、エッセンシャルオイルを身近においたり。
そして、効果はよくわからなくても、緑の多い大きめの公園や植物園にいって、なるべく人の少ないところでボーっとしてみましょう。
- 風の音や鳥の声、せせらぎなど自然音に耳を澄ます
- 緑の色や植物の形をよくみる
- 風景を隅々まで眺める
- 植物の匂いを感じてみる
- 空気の温度や湿度を感じてみる
など、五感を開くことを意識して、自然のなかに浸ることを続けてみてください。
そんなことを続けているうちに、ある時「悟りが開ける」ように、森林浴の気持ちよさ、自然との一体感に目覚めると思いますよ!
まとめ 植物も人も森に帰りたがる
温帯湿潤気候の日本では、放置された空き家はやがて草に囲まれ、ツタや木に覆われていきます。
植物はいつでも太古の森に還ろうとし、人間もまた、いくらアスファルトで土を覆って、清潔で快適な都市空間をつくったところで、結局は祖先が生まれた緑深い場所を求めているんではないでしょうか?
会社勤めの最後の頃、アスファルトの割れ目から伸びてくる植物をひたすら眺めていたのは、人類の本能だったんでしょうね(笑)。
効率的に生きて働くためにつくられた都会で疲弊しているみなさん。
寒いとか暑いとか虫がコワイとかで、自然から遠ざかっているのは、本来の生命力が奪われている証拠。
映画館やショッピングモールや〇〇ランドで「消費」しつつストレス解消するのもいいですが、たまには無料で提供されている「森林」や「空」「空気」「風景」「自然音」に浸って、脳と自分の魂をリフレッシュさせてくださいね!
それでは、また~!