こんにちは〜! 桜畑です。セミリタイアして2年。半径500メートルにひきこもる、ご機嫌生活を送っています。
外で働かず、気持ちよく暮らすためには「節約スキル」をアップすることも超大事。
過去、仕事で多くの家事コンテンツを制作してきた私。シンプルライフを実践する家事上手な方々から、ナチュラル洗剤の使い方も伝授されました。
その中で今も自分の暮らしの中で生き残っているとっておきのレシピがいくつかあります。
- 安価で超かんたんにつくれる。
- 応用範囲が広く、使っていて楽しくなる
そんな洗剤の作り方、使い方を紹介していきましょう。
初回は、キッチンの油汚れのみならず、あらゆる場所の掃除に大活躍する「セスキ水」です。
1,キッチンの油汚れ、どうしてる?
①頑固な汚れはこの2つだけ
家庭内の汚れって、大半はホコリ、土ぼこり、汗、皮脂などのかるいもの。
しかし、時間経過とともに固くなって、とるのが超大変になる汚れもあります。
【家庭内の2大ガンコ汚れ】
1,キッチンで発生する油汚れ
2,お風呂、トイレなど、水まわりのカルキ汚れ
②油汚れをためると後がたいへん
ガスレンジまわりの焦げやはねた油汚れ。すぐに拭かないと、ベトベトギトギトになって固まる。
そうなるとヘラでこびりつきを削らないと汚れがとれなくなってウンザリ。
そしてこうなります。
料理が嫌になる ⇒ 外食が増える ⇒ 財布にも体にも悪影響(T_T)
③すぐやれば、すぐすむ
なので、キッチンの油汚れは、使う都度ささっと拭きます。
うちは、こういうボックスに拭き取り用の布や紙をいれてます。100円ショップでも買えます。
マスキングテープでデコっておけば、汚れがつきにくく、ビンボーくさくなくてよい👍
- 街頭でもらうティッシュ
- カスカスになったアルコールタオル
- 古い衣類を10センチ角に切ったもの
などを、ボックスに詰め込んでガスレンジの隣におき、
なんかこぼれたら、すぐにささっと拭き、紙や布はポイします。
さっと拭いてもとれない、全体にベトっとしてきた…
そんなときは、これ。セスキ炭酸ソーダを溶かした「セスキ水」の出番です。
2,おすすめの理由
①コスパが最強
ペットボトルの水1本100円のうち、輸送費が40円(4割)って知ってました?
洗剤も同じで、液体物は割高。しかも輸送の際にガソリンを使い、空気を汚す。
お家でつくれば…
市販のキッチン用洗剤にくらべ、粉末のセスキ炭酸ソーダを水に溶かしてつくるセスキ水は、ものすご~く安くできます(コラム参照)。
コラム
自分でつくると激安!
キッチン用洗剤は各種出ていますが、たとえば…
「激落ちくん キッチン クリーナー 泡スプレー ( 除菌 + 消臭 ) 380ml」は410円。
それに対して、セスキ水は…
ダイソーの「セスキ炭酸ソーダ粉末タイプ」は110円。(内容量220g/1g=約1ml=0.5円)
水400mlにセスキ炭酸ソーダ4ml(小さじ1弱)。たった2円で、オリジナル激落ちキッチンクリーナーができます。
つまり410円の洗剤買うより、400円以上お得ってことです。
②すっきりした見た目
市販の洗剤はライバルが多いので、店で目立つように、デザイン派手め。
自分でつくれば、ギラギラしたラベルがないので、キッチンもすっきり。自分の好きなデザインのボトルに入れれば、使うときも気持ちいいんですよね。
③好きな香りをつけられる
手持ちのエッセンシャルオイルを数滴加えれば、掃除のたびにさわやかな香りが漂います。
桜畑のお気に入りは、スイートオレンジ。オレンジオイルは油汚れにも強いので、効果も高まるような気がします。
④油汚れがよく落ちて、拭きあとがさっぱり
多くの住居用洗剤は中性または弱アルカリ性。素材を傷めないように弱くできています。
セスキ水も弱アルカリ性ですが、アルカリ度は高めで。セスキはタンパク質を分解するので、油汚れの落ち具合が強いです。濃度を調整すれば、さらに強力にすることもでき、がんこな油汚れがするっととれて快感です。
しかも使ったあとがさっぱりしているので、何度も水拭きする必要がありません。
換気扇掃除など、大量につかうときも、安いので惜しげなく投入できます。
大掃除のときはキッチン以外でも大活躍。家族人数分ボトルを用意して、一斉につかえるから、効率いいですよ!
⑤地球にやさしい
ぶくぶく泡の立つ「合成洗剤」。なぜ環境に問題か?
- 泡立ちの元である「界面活性剤」という成分が、自然界で分解されにくい
- 添加物質のリン酸塩が、水を汚し、生態系にわるさをする
そして、「セスキ水」は、なぜ地球にやさしいか?
- 下水や河川で微生物に分解されやすい(生分解性)
- 使用量やすすぎが少ない。
ポイントは、環境に負荷をかけずに自然界にもどっていくということですね。
注意
ナチュラル洗剤は手が荒れないという説もありますが、セスキ水は中性洗剤にくらべアルカリが強いので、濃度の濃いものを手指につけると肌荒れすることも。
気になる人は、手袋をして使いましょう。
3,セスキ水の作り方
用意するもの
①スプレーボトル
100円ショップのものや、使い終わった洗剤容器でもOK。
ペットボトルに100円ショップのノズルをつけてもいいですね。
目盛りがあると便利です。
②セスキ炭酸ソーダ(粉末)
Amazonならこちら⇓
100円ショップでも売っていますが、量が少ない上、よく売り切れています。
大袋を買っておけば、何年ももちます。
分量
水200ml(カップ1杯)の場合、セスキ炭酸ソーダ 小さじ半分弱(約2g)
水500ml(カップ2杯半)の場合、 セスキ炭酸ソーダ 小さじ1(5g)
作り方(500mlの場合)
①水に溶かす
計量カップなどに水150mlくらいを入れ、セスキ炭酸ソーダ小さじ1杯を加えてかき混ぜ、ざっと溶かします。
②溶けた液体をボトルに入れる
注ぎ口からボトルに注ぎます。
こぼすタイプの人はじょうごを使うとラク(笑)。
③水を加えてシャッフル
ボトルに水を注いで500mlにします。
ふたを閉め、よく振って、完全に溶かしましょう。
④香りをつける(つけたければ)
好きなエッセンシャルオイルを加えて、ごきげんな香りに仕上げましょう。
おすすめはオレンジ、ラベンダーなど。
⑤できあがり。ラベリングしよう
わかりやすいように、ラベルをはりましょう。
マスキングテープが便利。次回つくるときすぐわかるように、「水500ml セスキ5g(小さじ1)」と、分量も明記!
キッチンの、手に取りやすいところに置きましょう!
4,セスキ水はどこに、どうやって使う?
①まずはガスレンジまわり
料理をしたあとの、吹きこぼれやベトベト、ギトギトにさっと吹きかけ、布か紙で拭きとります。
固まったりこびりついた汚れは、スプレーして1,2分置いてから拭きます。
無理になにかで削らなくてもするっととれます。
素材をいためないために
アルカリ性なので、市販の、中性の住居/キッチン用洗剤よりは効果が強め。
塗装やコーティングをいためないか心配なところは、隅の方でいちど試してから使います。
②その他、キッチンで使うところ
手垢や食材の液垂れなどで汚れたところも、とてもきれいになります。
- レンジまわりの壁の油ハネ
- 収納の扉パネル
- 床のベトベト
- 調理台や食器棚、ごみ箱などの手垢汚れや黒ずみ
- 冷蔵庫の汚れ
- 電子レンジ、トースター、炊飯器などの家電の汚れ
- etc.
ベトベトしたときは
市販の洗剤の中には、汚れを落としたあと、ヌルヌルベトベトして、それを水拭きして落とすほうがたいへんってものも多くあります。セスキ水は、基本的に拭きあとがさっぱりしていて2度拭きいらず。とーってもラクです。
とはいえ、床などに大量にまくと、ぬるぬるしてしまうことも。
そんなときは、クエン酸水(水200mlにクエン酸粉末5g=小さじ1)か、お酢を2倍に薄めてスプレーします。
酸性の液体により、アルカリが中和されて、キュキュっとした感触に戻ります。
シャンプーとコンディショナー(リンス)と同じ関係ですね。
③キッチン以外で使うところ
- ダイニングテーブル
手垢や食べこぼし、新聞(←昭和)のインクで汚れやすい - スイッチプレートやその周囲の壁紙
静電気でほこりを呼び、手垢もつきやすい。セスキ水をスプレーして、軍手などで拭き取る - 床
フローリングは、傷めないように。黒い点やよく通る黒ずんだところに使い、すぐに拭き取ります。 - 洗濯機まわり
- 壁紙の黒ずみ
- プラスチックケースの汚れ etc.
5,ところでセスキってなんなの?
①重曹とセスキ炭酸ソーダ
環境にやさしくて自分でつくれるナチュラル洗剤がブームになったのは、20年以上前。
アメリカで話題になったこの本⇓
ナチュラルクリーニングの原点です。
佐光紀子さんが翻訳して紹介し、その後この本が出ました⇓
重曹、石けん、クエン酸を軸につくるナチュラル洗剤が、日本でも徐々に浸透。
当時は重曹を溶かしてつくる「重曹水」が油汚れ用の洗剤として、もてはやされました。
粒子が荒く、水に溶けにくい重曹は、粉のままクレンザー(研磨剤)として使うと、とっても優秀。
でも、水に溶かして重曹水として使うと、乾いたあとに白い拭き跡が残ってしまって、それを拭き取らないといけないことがよくあったんです。
②洗濯用に登場したセスキ炭酸ソーダ
数年後、重曹をパワーアップした台所洗剤として登場し、浸透してきたのが、この「セスキ炭酸ソーダ」。
最初は、環境にやさしくて安価な洗濯用洗剤として、ナチュラル派に知られてました。
やがて、重曹と同じような液性(弱アルカリ性)で、水に溶けやすくて拭き跡が残らない上、油汚れに重曹より強力!ということがわかってきて、重曹に変わって使われるようになりました。
③「セスキ」=「重曹」と「炭酸ソーダ」のあいのこ
「セスキ」って耳慣れない言葉ですが、ラテン語由来で「1.5」を意味するとか。
「セスキ炭酸ソーダ」は炭酸ナトリウム(炭酸ソーダ)と重炭酸ソーダ(重曹)の中間に位置する物質なので、その名がついたそうです。
重曹よりちょっとアルカリ性が強く、油脂を乳化し、タンパク質を分解する性質があるので、油汚れに強い。
「セスキ」という語感がとっつきにくいので損をしてますが、すごいパワーをもっているんですよね。
6,まとめ 洗剤を手作りにする意味
①セスキ水をつくるとわかること
というわけでセスキ水は
- コスパ最高
- 見た目スッキリ
- いい香り
- よく落ちる
- 地球にやさしい
という5拍子の揃った超おすすめのキッチン洗剤です。
上記に加えて、洗剤を手作りにする…ということは、「自己コントロール感」を取り戻すという大きなメリットがあるんですよね。
ふつうは売っている「キッチン用洗剤」を、「大きなメーカーが出してるんだから大丈夫でしょ…」と買ってきて掃除しますよね。
そうやってなんとなく生きてると…
- 水や輸送費にお金を払ってしまう
- 環境に負荷をかける
- 派手なパッケージに慣れて美意識が低下
- 思考停止で家事がつまらなくなる
②楽しさと満足感
自分でつくれば、考えます。工夫します。
- どのくらいの濃度にするか?
- どんなボトルに入れるか?
- どんな香りにするか?
- どうして汚れが落ちるんだろう?
- 自分のつくった洗剤できれいになった、嬉しい!
めんどうなようで、そこに「楽しさ」「満足感」が生まれます。
人は脳や手足をつかって何か生み出すことが、本能的に好きだからです。
そういうことの積み重ねが、「生きている実感」につながるんですよね。
早く忙しい生活から抜け出したい人こそ、ちょっと時間をつくって、手作り洗剤を試してみてくださいね。
どうしたら自分の人生を取り戻せるか? そのヒントもあるかもしれませんよ!
それでは、また~!