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どうする?親の資産管理。50代セミリタイア。実家の秘密をあばいてる話 

ばあば、だいぶ腰が曲がって歩けなくなっちゃったね
近所に買い物にいくのもたいへんそう…。
銀行に行けない!をきっかけに、親の資産管理が始まるとは…。

こんにちは〜。桜畑です。

他県に住むじぶんの親の家に支援のため通いはじめて2年。80代の母の歩行困難がすすみ、とうとう銀行や郵便局に自力で行けなくなってしまいました。父も90代で母の代わりは難しそう。

そうなるといやおうなしにはじまるのが、親の金銭管理、財産管理。

めんどうだけど、乗り出すしかないんですよねぇ。

桜畑は長く節約生活や家計管理について取材していたので、知識はある。でも親のお金のことはなんだか聞きづらくて、見ないふりをしてきました。

いよいよ実家の家計管理がこちらに降りかかってきたら、いろいろと無駄も見えてきた。もうちょっと早くコミットしてあげたらよかったなぁと思います。

というわけで今回は、現在進行中の親の金銭管理や口座の整理について書いていきたいと思います。

こんな疑問に答えます

  • 親が銀行に行けなくなった。預金の管理はどうする?
  • お金の流れがわからない
  • 口座を整理したいんだけど、どうすれば?

1,親が銀行や郵便局に行けなくなったら

口座がたくさんあるとめんどくさそうだな
離れて住んでると、銀行の場所さえ知らないよね?
まずは銀行や郵便局に同行して様子を把握しないとね

①窓口の場所を確認

母が転んで背骨を圧迫骨折。よちよち歩きになって初めて、銀行や郵便局へ同行することになりました。

両親が現在の家に引っ越して45年。一緒に生活した期間が短かかったので、私には土地勘がありません。母に同行するようになって初めて、ふだん使っている銀行や郵便局の窓口の場所を把握できました。

母がいよいよ外出できなくなったら、代理で記帳や現金引き出しや、不要な口座の解約手続きに行くこともありそうなので、今のうちに確認できて安心しました。

②口座の数と種類を把握

銀行や郵便局に同行したついでに、ふだん話題にしにくい以下のようなこともきいておきます。

  • 何の口座をいくつ持っているのか?
  • 各口座の用途や入出金の頻度は?
  • 定期預金他、金融商品はあるのか?

通帳の口座番号のページと、直近1年分くらいの入出金ページを写真にとっておくと、ざっくり把握できるし、あとでゆっくり記録ができます。

③口座情報をノートに記録

口座情報はまとめてノートに書いておきます。エンディングノートを使うと、情報が一か所にまとまって便利!

書く項目は

  • 口座名義
  • ふりがな
  • 銀行名
  • 支店名
  • 口座種別(普通/当座/貯蓄/定期など)
  • キャッシュカードの暗証番号(教えてもらえたら)
  • ネットのログイン名とパスワード(ネットで管理をしている場合)
  • 主な用途(〇〇クレジット、公共料金、食材の宅配、介護料など)

面倒ですが、あとで口座を整理したり、ホームの入るときに経済状態を把握するためにとても役に立つので、少しずつ記録しておきましょう。

コラム

おすすめ便利なエンディングノート

いずれ必要になると思い、少しずつ聞き書きしているのが、こちらのエンディングノート。

コクヨ エンディングノート もしもの時に役立つノート B5 LES-E101

「エンディングノート」とは、人生の終末・老い支度(エンディング)のために必要な情報を書き込めるノートです。

桜畑は仕事でいろいろなエンディングノートを研究しました。保険会社や役所などで無料で配られたり、雑誌の付録についてくるものも多いですが、ペラペラして頼りなく、どこかに紛れてしまいそう。親族や財産、遺言関係など、大事なことを書くものなので、ある程度しっかりしたつくりじゃないと、書く気にもなれません。

文房具メーカーのコクヨさんが出しているこのノートは、濡れたり汚れても大丈夫なようにソフトカバーがかかっていて、かるくて丈夫でリーズナブル。

本人の個人情報、資産関係、親戚関係、医療関係、その他終末期にわからないと困ることを、思いついた順に書いていけるようになっています。

項目に過不足がなく、罫が広くて書きやすい。エンディングノートの活用法や葬儀や相続の基本知識がわかりやすく漫画でまとめられて挿入されていてなごみます。

「エンディングノートって自分が書くものじゃないの?」って思われがちですが、自分の死の前後のことなんで、元気なうちは考えたくないし、衰えてきたら気力が出ない(笑)。自分で書ける人はよっぽど意志が強いエライ人だけですね。

そして、両親の情報がないと困るのは、圧倒的に入院やホーム入所、財産管理、葬儀、死後の手続き、相続…等の事務が降り掛かってくるわたしたち、子ども世代

なので、数年前から実家に帰るたびに持参して、親戚の名前など、聞きやすいところから書き込んでいました。

通常ひとり一冊使うものですが、親戚の家系図や口座情報など、共通のことも多いので、2人分を一冊に書いています。

聞きづらいお金のことなんかも、このノートを開いて書きながら質問すると、親も安心して口を開いてくれます。

口座の整理や病院、介護保険、ホームの手続きが降り掛かってきた今、このノートがあることでとてもとても助かっています

親が75歳以上になったら、こうしたノートを活用して、少しずつ聞き取りを初めておきましょう!!

2,お金の流れを把握する

認知症になると口座が凍結されちゃうってほんとかな
だからって、「ボケる前に、お金のことぜんぶ開示して」とは言いにくいよねぇ?(笑)
親自身が不安に思っているときに、少しずつ教えてもらうのがいいよ

①証券口座はファミリーサービス契約に

90代の父の方は、以前、複数の証券会社の口座を持っていました。数年前、ちょっとしたトラブルがあった機会に口座ををまとめ、家族がいっしょに管理する「ファミリーサービス」に登録しました(くわしくはまたの機会に)。

おかげで有価証券については、把握できるようになっています。

②口座の数と用途を調べる

銀行や郵便局の口座については、両親合わせて6つの預金口座があることがわかってきました。

公的年金と企業年金、配当金等がぜんぶ別々の口座に入金されていたり、公共料金や生協、保険などの固定費の引き落としが4つの口座に分散…。

電気代やNHKが払われてない?と思ったら、ケーブルテレビ会社のJ:COMでまとめて引き落とされていたり、現金で引き出したお金が他の口座に移動していたり。

自分の頭もこんがらがってくるので、ノートに図解してお金の流れを解読していきました。

③口座をまとめて収支を把握しやすく

この状態では年間の収支も把握しづらいので、口座を減らし、引き落とし先をなるべく一か所にまとめていくことにしました。

そのためには、山積みの書類の中から領収書や明細を探し、電話やネットでひとつずつ申込みをしなければです。

こうした事務作業は、インターネットが使えない高齢者には結構めんどうなため、口座が分散して本人もお金の流れがわからなくなっていることはよくあります。

いずれ必要になる「死後の手続き」をラクにするためにも、今のうちにからまった糸をほぐし、家族みんながわかりやすいようにしておかないとですね。

3,ついでに固定費を把握する

電気、ガス、スマホ…。生きてるだけでこんなにお金がかかるとは…
固定費を削るのが節約のコツだけどね
高齢者は情報弱者。余計なお金を取られていないか、みてあげたほうがいいね

①固定費は馬鹿にならない

口座をまとめていくついでに、光熱水費や電話代、テレビ視聴料、固定資産税等の固定費がどのくらいかかっているのかをも調べます。

  • さらに節約できるポイントがないか?
  • 母がホームに入った場合、資金は大丈夫か? 
  • 空き家になったときの家の維持費がどのくらいになるのか?

などをチェックするためにも必要ですからね。

②毎月かかるお金を調べる

電気代やガス代など、「マイページ」にアクセスできるものは、毎月の使用量をエクセルやスプレッドシートにコピペすれば、すぐに年間平均を出せます。

水道代は2か月おきなので、通帳の数字を足して6で割ります。

そんなこんなで、わかる分だけざっくり計算してみると、毎月定期でかかっているものがこれだけあることがわかりました。

  • ガス ¥20,000
  • 電気 ¥17,000
  • 水道 ¥9,000
  • 固定電話・ケーブルテレビ・Wi-Fi ¥14,300
  • スマホ料金(2代)¥11,000
  • NHK ¥1,833(年払い)
  • 新聞 ¥4,400
  • *保険 ¥3,700
  • ALSOKみまもりサービス ¥3,500
  • シニアカー ¥5,000
  • ヘルパー(介護保険) ¥20,000(2人分)
  • *ダスキン家事お手伝いサービス ¥8,800
  • *宅配牛乳 ¥2,260

③節約ポイントはどこ?

その他に植木屋さん、霊園管理費、固定資産税など、わかっているだけで

月額平均にすると、約13万円近くかかっていることがわかりました。

こうしてみると、電気水道ガスなどのインフラに加え、高齢でも情報通信にかかるお金が大きいのもよくわかります。

一覧にすると何をやめるかも決断がつきやすく、*印は両親の方から積極的に解約をすすめてくれました。

老人ホーム入居を見据えて、ようやく節約に頭がむいたようです。

よかった、よかった👍

4,まとめ 親の金銭管理はいつかふりかかる

夫婦それぞれの口座から固定費を引き落としてると、全体がわからなくなっちゃうよな
水道光熱費、通信費…いつの間にかふえていくから、うちらもマメに点検した方がいいね
めんどうだけど、ちゃんとお金の流れを整理すると、今後の方針も立って安心するよ

①親が75歳になったら始める

実家の資産や家計の管理は、親が高齢になると誰かが引き受けざるを得ません。

目安として後期高齢者になる75歳くらいから聞き取りを始め、85歳くらいからはいっしょに管理できる体制にするとよいでしょう。

②高齢でもできることは自分で

「口座をまとめていくから、使っていないA銀行は解約してね」と父に言っておいたら、自分で印鑑と身分証をもって窓口に出かけ

「昔つくった国債の口座を閉じる手続きをしないと、すぐには解約できなかった」

と、90代で耳が遠いながら、めんどうなことをすすめてくれるようになりました。

誰かが伴走すれば、自力でできることもあるので、ぜんぶ手を出さないで行動してもらうことも大事。ここらへんは子育てと同じだなと思います。

③家族で情報共有

「今口座がこうなっているよ」とか、「〇〇を解約するよ」などの情報は、折にふれて両親はもちろん、きょうだいにも報告します。

「〇〇は早く解約した方がいいよ」とか意見ももらえるし、たまに聞く「使い込み」などが起こってないことも確認してもらえます。

将来的にはマネーフォワードなどの家計簿アプリにつないで、すべてのお金の動きを誰もがチェックできる「WEB3」的な分散化システムができるといいな…と思っています。

④謎解きの楽しさ

というわけで、自分の家に加えて、実家の資産管理というプロジェクトがふりかかってきたセミリタイア生活。

「親の介護」は想定していたものの、「親の資産管理」も中高年のお仕事になってくるとは、学校でも社会でも教えてくれなかった…。

実際やってみると、通帳を見たり、領収書を回収しながらお金の流れが徐々に解明されていくのは、警察や探偵の謎解きみたいで、結構スリリング。

親に「聞き込み調査」を重ね、「そういう事情であの口座から引き落としていたのね」とか「この保険は用途がかぶってるから不要だな」とかが見えてきます。

老齢期に備えてもうちょっと整理しておいてよ〜と思うものの、こんがらがった糸をほぐす作業は楽しい部分もあるんですよね〜。

なるべくシンプルなシステムをつくって、すっきり管理できるようにしていきたいと思います👍

それではまた〜!

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