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共働き

「ワーママは幸福度が低い」って本当?本当だけど、人生には満足かもです

共働きで子育てって、お金はありそうだけど、幸せなのかな?
家、車、犬、子育て費用…家計を考えるとふたりで働く選択肢しかないけどな
働く妻より専業主婦のほうが幸福度が高いというデータが出ているよ。でも本当にそうかな?ワーママ歴25年の私が、すごい表(笑)をつくって考えてみたよ。

こんにちは。フルタイムで年子を育てて20数年。セミリタイアして自由を満喫している桜畑です。

最近「既婚女性の中では、子どもを持って働く妻がもっとも幸福度が低い」という統計を見ることが増えました。いわゆる「働く妻と専業主婦の幸福度格差」というものです。

そうだよね、やっぱりねぇ…と納得する反面、いやいや、そうかんたんに幸不幸をを決めつけちゃいかんよなー…とも思う。次世代の共働き家庭が、もっと幸せに暮らすにはどうしたらいいのか? ちょっとしたツール(表)をつくって考えてみました。

この記事では

  • ワーママの幸福度が低いってどういうこと?
  • どうしたら働きながら幸せな子育てができる?
  • 子育てを卒業したあと振り返ったら、どう思うの?

といった疑問にこたえていきたいと思います。

1,ワーママの幸福度が低いって本当? 共働き育児は過酷

結婚して子どもがいる人は「勝ち組」なんじゃないの?
めっちゃお金と時間と体力があればな
子どもが小さいうちは、ワーママの方がたいへんかもね

①ワーママ=「全部手に入れて幸せ」ではないの?

フルタイムで乳幼児2人を育ててた時。専業ママからはよく、「まだ子ども小さいのに1人前に仕事もしてえらいよねぇ」と言われました。先輩ママたちからは「いい仕事だからがんばって」「大変なときが人生の華よ」とか。

そう言われるたびに、毎日超たいへんだけど、何もかも手に入れて自分は幸せなのかなぁっ?て思ってました。でも今考えると、人が「えらいわねぇ」…とか言ってくるのは、「人や社会の要求に応えてて、えらいわね」であって、えらい=幸せではないんですよね~。

専業主婦は「ワーママはかっこいいし、24時間育児と家事に縛られてなくていいな」と思い、ワーママは「専業主婦は時間にゆとりがあっていいな、子どもの成長見守れるし」って思っています。じゃあ果たしてどっちが幸せなのか?

②ショック!専業主婦のほうが、ちょっとだけ幸福度が高いという統計

下の図は既婚者の幸福度を、職業と子どもの有無ごとに調べた結果です。子どものいる女性より、子どものいない女性の方が幸福度が高く、最も幸福度が低いのは、子どものいる働く女性というショッキングな実態を示しています。

図表1

働く妻と専業主婦の幸福度の違い PRESIDENT Onlineより
元データはこちら「専業主婦が本当に一番幸せなのか」

働いていてもいなくても、子どもいる方が幸福度が低いの?!
子どものいる妻の中では、専業主婦の方がマシって感じかぁ…
昔、『子育ては損』っていう本が炎上したけど、未だにそう感じてる人が多い…残念な結果だよね

子どものいる既婚女性のほうが幸福度が低いのは、子育てにお金も時間もエネルギーを削られて、生活の自由度が低くなるので、正直な実感を反映しているのかなと思います。

さらにワーママには家事育児分担の不公平とか、仕事との両立の難しさとかが拍車をかけます。

専業主婦のほうが少し時間に余裕があって、ある年齢からは好きなことをする時間が取れます。さらに、働かなくていいくらい夫の収入が高い人もいそうです。そうした分だけ、ワーママより専業主婦の方が幸福度も高いのではないでしょうか。

いずれにしろ、本人も周囲も「母親になって、かわいい子どもがいるのが幸せ」とかステレオタイプに思い込むより、「子育てしてる人の方が不幸」というショッキングな現実を、社会全体で認識し、改善していく方が前向きではありますね。

*参考 
共働きの家事分担。夫(妻)に家事をさせるこつ(スパルタ)

③子どもはかわいいけど、共働き育児は過酷

桜畑は子ども大好きなので、わが子のかわいらしいことばやしぐさはキュンとなるし、一緒に遊ぶのも楽しい。ぐんぐん進化する人の成長の過程を身近でみるのもすごくおもしろかったです。フルタイムを続けながら、もっとそばにいる時間がほしいな…と思い続けてたかも。

その一方でたびたびの病気やトラブル、片づかない家、自分の時間のなさや睡眠不足も相まって、子どもの小さいときほど疲れてイライラしてたのも事実…。

うちは夫が定時帰宅して家事をしてくれるタイプだったので乗り切れたけど、夫が残業、妻はワンオペでお互い疲弊、険悪ムード…の場合、幸せですか?って問われたら「NO」となってしまうかもですね。

*参考
共働きの子育ては無理?続ける条件はこれだ!チェックテスト

2,幸せの要素を分析してみると…人生満足度は高いかも

専業主婦になりたいって思ったことはないの?
何度も考えたけど…
教育費とローンがあるから辞められなかったんでしょ。生まれてきてゴメンwww
今思うと続けた理由はそれだけじゃなかったな。

①あなたは幸せか? かんたんに答えられない問題

「働く妻と専業主婦の幸福度格差」の根拠になった上記の統計は、「あなたは幸せだと思っていますか。それとも、不幸だと思っていますか」といった質問に「5=とても幸せ」から「1=とても不幸」の5段階で回答させ数値化したものだそうです。

子育て中、なんで働いてるの?仕事が好きなの?…とかよくきかれました。でも仕事の目的って、住宅ローンや教育費を稼ぐためとか、自己成長や好奇心を満たすとか、人との交流が得られるとか、会社行かないと怠けそうとか、いろんな要素があるので、単純に解答することはできなくて、困りました。

ワーママをやっていて幸せですか?不幸ですか? とかきかれても、なかなか単純に答えは出ないのではないか?もう少し分析してみたいな、と思います。

②こんな表で評価してみたら?

働いているときは、家族(子ども)との時間の少なさや、体力的な問題で、なんども辞めて専業主婦になるか?アルバイトに?とか考えたりしました。そのときになぜ、仕事を続けることを選び直したのか?

子どもが小さい頃になんとなく考えていた評価軸を、表の形に整理するとこんな感じになるなぁ~と思います。


図表2 どの就業形態が人生満足度を高めるか?(子どもが小さい時Ver.)
(◎=3ポイント ○=2ポイント △=1ポイント ☓=0ポイント)

正社員パート専業主婦
自由なお金
自由な時間
家族との時間
自己成長
気楽さ
体の楽さ
ステイタス
夫への従属度の低さ
合計13

何を要素にもってくるかは人によって違うでしょう。私がなんとなく比較していたのは上のような項目です。これが満たされれば私は「余は満足じゃ!」と言えそう…ということですね。

こうしてみると、子どもが小さい時に専業主婦を選ばなかったのは「自由なお金がなくなりそう」「ステイタス下がりそう」「夫への従属度が高くなりそう」って思ったからなんですね。(振り返れば”正社員のステイタス“なんて借金するときくらいしか役に立たなかったんですが、当時は捨てるのがコワイって思ってました)。

そしてフルタイムを続けたのは「夫との対等な関係」「自由に使えるお金が多い」「正社員の身分」に加え、特に「自己成長できる」という要素が大きかったなぁと思います。

子どもが小さい時の専業主婦は、毎日世話に追われて、静かに何かを読んだり考えたり書いたりすることができません。まぁ~家に好奇心旺盛な「ひとまねこざる」がふたりいると思ったら想像つきますよね(笑)。

みんな大好き『ひとまねこざる』 パスタじゃなくてうどん!だった頃の絵本(笑)


会社に行った方が通勤時間に読書や考え事ができるし、職場で仲間と話せるし、最新の社会経済の動きや、仕事に必要なスキルにキャッチアップできます。そうした面での「刺激や自己成長」が、自分にとってはとても大事で「生きる意味につながるようなもの」だったんですね。

参考 意外な人の助言で辞めるのを思いとどまった話👇
ワーママを辞めたいと思った時 セミリタイア主婦という選択肢

③共働き子育て、人生満足度は高いかも

上記の表はあくまで私が育児期に考えていたことを、形にしてみたものなので、皆さんなりの価値観で項目をつくって分析してみてほしいと思います。4段階ではなく、10段階くらいにすると、もっと大事にしたいことが明確になるかも知れませんね。

直感で答える幸福度もある意味正しいのでしょうが、じっくり中身を分析してみると、うーん、待てよ、辛い面もあるけど、すごく満足してる部分もあるし、もしかして、トータルではやっぱり私、人生満足度は高いのかも…って思うかも知れませんよ。

ここらへんは幸せとは何か?の価値観の違いになってくるので、こちらの記事も参考に、もう一度自分にとっての幸せとは何か?を考えてみてください。

*参考 幸せとは何か?がわかる本についてはこちら
50代セミリタイアは不幸の始まり?ひきこもって考える『幸せのメカニズム』

3,まとめ 「諦めたのか? 選びとったのか?」で幸福度は変わる 

仕事が人生満足度を高めていたのに…
子どもが巣立ったら専業主婦になるって、なんか矛盾してない?
いや、そうでもないのよ。この表を見て~
ほぉ~なるほどね~

①セミリタイアで主婦のポイント爆上がり

さて、20数年経って子育てを卒業した今。上の表はどう変化したでしょうか?


図表2 どの就業形態が人生満足度を高めるか?(子育て卒業Ver.)
(◎=3ポイント ○=2ポイント △=1ポイント ☓=0ポイント)

正社員パートセミリタイア主婦
自由なお金
自由な時間
家族との時間
自己成長
気楽さ
体の楽さ
ステイタス
夫への従属度の低さ
合計131219

あ~らびっくり! 専業主婦の進化バージョン=セミリタイアした主婦は、評価が爆上がりしていますね(笑)。

子育てが終わって自由時間が増え、家で独りで自己成長できる環境も整い、衰える気力体力(笑)を節約できる。今までのキャリアと貯金があるので、それほど夫に仕える必要もない。というわけで、こうなるわけですね。

ここでもう一度最初のグラフを見てみましょう。

子どもが独立して仕事を辞めると「専業主婦子どもなし」のカテゴリーに移行する
いちばん幸福度の高い【専業主婦&子どもなし】カテゴリーに引っ越したのね
ここに至るのに20年超!先は長い……
【専業バァバ・孫アリ】になったらどうなるかなぁ~(笑)

わりと直観的に50代で退職を決めてしまった桜畑ですが、ライフステージの変化に合わせて「幸福度が高い」方を選びとったわけね、ウンウン、納得…。

こんな感じに、子どもの成長や自分の体力、仕事内容の変化に合わせて幸福度の要素はどう変わるか? 節目節目にチェックしてみるといいですね。

②「諦めた」のでなく、「選びとった」と考えよう

子どもたちが小学生の頃、専業主婦のママ友から、夫の転勤や、ワンオペが辛いなどで「仕方なく仕事を辞めてしまった」といった話を切々と語られることがよくありました。

一方で働くママ「働かないと住宅ローンや教育費、払えないもーん」とかいう人が多かった。

一見、外的要因で仕事を続けたり辞めたりしたようにみえますが、結局は「経済的な余裕か?自分と家族の余裕か?」などを考えた上で、トータルで人生満足度が高い方を選びとってたんじゃないかな?って思います。

「〇〇だから辞めた」「〇〇だから続けざるを得ない」と考えるより、「私は〇〇を大事にしている。だから仕事を辞める方を/続ける方を、選び取った」と言えるほうがずっと肯定的で自分らしく生きていけますよね。

直感は案外正しいので、後づけでもこんなふうに要素に分けて分析してみると、いつまでも愚痴を言ったりしないで、さわやかに暮らせるんじゃないでしょうか。

今後ますます増えるワーキングマザー。その人たちが「不幸」だと、結婚、子育てをする人も減ってしまって、ますます日本はピンチに。仕事と子育てで辛い…ってなったとき、自分は何を大切にしてこの道を選んだのか? 上記の表を参考に、自分なりに分析してみてくださいね。

もちろん家事育児の負担は可能な限り減らして、子育て楽しい! って思える環境が必須ですけど。

それではまたっ!

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