こんにちは。桜畑です。会社勤めを卒業してから、2度めのクリスマスまであと1か月となりました。
今日は自転車で、「ザ・住みたい街No.1」の吉祥寺(住んでません)にでかけて用事を済ませ、とあるカフェの2階窓際から、商店街を見下ろしつつ、サーフェスプロ(PC)を広げています。
平日というのに結構な人が歩き回ってて、コロナ自粛中とは大違いの活気。とはいえ都心に比べれば、まったりした歩き方で、スーツのサラリーマンもほとんどいないのが、この街のいいところですけどね。
どの本屋さんでもベストセラーとして何冊も積んであったのが『LIFE SHIFT2―100年時代の行動戦略』。前書の『 LIFE SHIFT―100年時代の人生戦略 』より、シニア向けの切り口になった、シリーズ最新刊です。
今さらですが前書と合わせて読んでみたら、なんで自分が、今ここでこんなことやってるのかわかった気がしたので「人生逃げ切っても引退するわけじゃない」ということについて書いていきますね。
目次
1,ライフをシフトするってどういうこと?
1-1 『LIFE SHIFT』はこんな本
前書の『LIFE SHIFT―100年時代の人生戦略』は2013年に日本語版が刊行。
【教育ー仕事ー引退】という従来の働き方は終わった。
人生100年時代は、
「人生を探索する時期」
「忙しく働いて稼ぐ時期」
「勉強し直す時期」
「ゆとりある働き方をする時期」
などを組みあわせながら、70、80代まで働くようになる
という、斬新な未来を提示して、高齢化の進む日本で40万部超のベストセラーになりました。
1-2 思ったより老後が長いと気づいた父
桜畑の父親は今90歳。頭はまだフサフサのグレイヘア。足取りも言動もしっかりしていて、「60代」と言っても通用しそう。でも「せーのっ」で一斉に【教育ー仕事ー引退】のレールにのった昭和一桁世代は、22歳頃までの教育の後、会社と再雇用の職場で40年近く働き、完全引退。でも、まだ60代始めだったんですよね。
当人はこんなにも元気な人生が、さらに30年近くも続くとは予想してなかったみたいで「仕事やめたら毎日が日曜日っていうけど、そんなにいいもんじゃないぞ」とぼやき気味。
倹約家な上、多少の投資もしてきたので、毎月夫婦で旅行に行けるくらいの余裕はあるけれど…それにしても…長い長い「老後」ですよね。
今50代の私たちは、「ライフシフト」が読まれたおかげもあってか、60代で完全に引退するには、老後が長いぞ!ってことは、だいぶ自覚するようになった気がします。
それじゃあ、どうするの?
2,第2ステージを短縮してみた
2-1 詰め込みがちな会社員生活
リンダ・グラットンさんは「ライフシフト2」で言っています
「第2のステージ(教育を終えて働く期間)では…時間的負担がきわめて大きい。研究によると、このステージで心理的幸福感が大きく落ち込むケースがあるという。第2のステージには、あまりにも多くの活動が詰め込まれている」
『LIFE SHIFT2―100年時代の行動戦略』
そうそう、その通り。
桜畑は学生生活終了とともに、長時間労働が当たり前の会社に飛び込み、結婚、子育て、住宅ローン返済、教育費、親の支援、趣味の音楽活動…となんでもかんでも詰め込んで、いつもパンパン。
子どもが育てば仕事が増え、仕事を削って趣味を入れたら、両方の両親に助けが必要になる…
どこまでいっても忙しさの総量が変わらなかったんですよね。
原因は2つあります。
●女性が伝統的に担ってきた「家事育児介護」と「フルタイムの仕事」がそもそも相容れない
●空白ができたらすぐに何かで埋めてしまう自分の癖
この詰め込み過ぎからどうしたら脱せるのか?いちばんカンタンなのが、残りの收入を捨てて定年前に第2ステージを降りちゃうことですね。
2-2 第2ステージ強制終了
桜畑も、つい数年前までは「フルタイムで教育を受け、フルタイムで仕事に携わり、フルタイムで引退生活を送る」シンプルな3ステージを進むのかな~?って思ってました。
でも、住宅ローンや教育費がなくなったら、もうそんなに働かなくてもいいんじゃね?通勤とか会議とかムダだし…という思いが高まってしまいました。
そこにコロナの在宅勤務がはじまると、あれ?私、カイシャにいなくても、ちゃんと仕事してる! これなら引退後も堕落しないで、いい感じの生活ができるんじゃないの~?という自信もついてしまい、そのまま退職活動(?)になだれ込んだのでした。
夫婦でフルタイムの時期が30年もあれば、そこそこの年金が出るし、それまでの自分の趣味や活動資金はギリ確保した。つまり、経済的な意味では、「余裕はないけど一応人生は逃げ切ったか」って状態です。
3,人生ステージをどう組み合わせる?
3-1 意外と年を取らない「高齢者」
経済的に人生を逃げ切ったからといって、もう働かなくてもいいというわけではないのが「ライフのシフト」。
「ある年齢であなたに何ができるかは、バースデーケーキのロウソクの本数で決まるわけではない」
と、体力や死亡率や理解力など、人々の老齢化の速度がとっても遅くなっていることを、リンダさんは指摘します。
そして「家族や趣味とバランスさせながら、少ない時間仕事をする」「 60代なかばでいったん職を退き、その後「脱引退」して仕事に復帰する」などの選択肢を、実際の例とともに挙げています。
そうか、まだまだこれから第3、第4のステージがあるのかもしれない…。
3-2 つい「お仕事的な何か」をしてしまう
『ライフシフト2』が指摘するのは「テクノロジーの進歩と、仕事期間の延長」。定年70歳説も現実を帯びてくる一方、ネットで仕事する人が増えて、確かにこっちの方向に時代はどんどん流れています。
現にこうやって「時間もできるしブログでも書くか」…と重い腰をあげたら「WordPress」やら「レンタルサーバー」「ドメイン」「WEBライティング」「SEO」「Amazon associate」…と、学ぶべき課題が次々に現れる。
おもしろいから攻略してみるか……って続けてるうちに、ある日小さな收入が発生していたりして、だんだん仕事みたいになってきちゃう…
もしかしたら70代、80代になっても、これ続けてるのかも…?!
いろんなことを自分で決断したような気がしていたけれど、自分も結局その流れにのって動いていってるんですよね~。このシリーズの「予言力」やばい!
2冊の本とも、社会が確実に動いていく方向を予言し、個人がとるべき行動を明白に示しくれます。だからこそ売れていて、読まないと方向を見失うかも…と思わせるんでしょうね。
3-3 人生のバランスは圧倒的によくなった
起きてる時間の大半を占めていた通勤と仕事がなくなると、「朝から急ぐ」ということがなくなり、心が平穏になります。
起きたらまず、モーニングページや読書をし、朝ドラ見ながらヨガで身体をほぐし、朝食。ベランダの水やりとか、洗濯干しとかちょこっと家事をしたら、図書館へ。天気がよければ公園や街歩き。気が向いたら映画やアートを見たり…。
趣味の楽器演奏やジムでの運動とお風呂も、心と体の健康のために…とか気負わずに、楽しみだから…という気分で続けられます。
引っ越し、結婚、転職…と変化の激しい娘や息子の手助けや、隣県の両親の家の片づけ、家事支援にも出かけられます。
ひとことで言って、「もう無理ゲー(泣)」という時間・労力配分の葛藤がなくなります。
3-4 人生ステージを、上手に組み合わせよう
仕事やめたら「ダラ奥」(ダラダラ奥さん)に転落するかと思ったけど、そんなことはなかった。
家事とテレビで一日が埋まったりしないのは、あの目の回るようだった「第2ステージ」が土台にあるからか!と気づきます。
- お金を貯める
- スピード家事を身につける
- 夫や家族を自立させる
- 自己コントロール力を上げる
こういうことは、フルタイムの仕事と子育てをしてる人なら、誰でも身についちゃいますよね。
冒頭に紹介した人生ステージは、100年近い人生の中で、どういう順番に組みあわせてもいいそうです。
a「人生を探索する時期」 b「忙しく働いて稼ぐ時期」 c「勉強し直す時期」 d「ゆとりある働き方をする時期」
なので、桜畑はbを終えて、またaに入りつつcをやっている移行期。もしかしたらまた、dに入っていくのかもしれません。
自分は30年超という長い「b」期間が続き、あれこれ集中させてしまったけれど、これからは、もっとその時期を分散させて、全体に幸福度の高い人生設計をしていく方がよいのかな、と思います。
そのためには、育児を終えてからの再就職の待遇やフリーランスへの転向が、もっと有利な社会になって欲しいですけれど。
まとめ「リ・クリエーション」で、次のステージへ!
さて、これを書いてるうちに、秋の陽が傾いてきました。カフェの窓際族の皆さん、まだがんばってます。左のJKは数学のテキスト、右の主婦らしき人は資格試験の問題集でガリガリ。
後ろからは何台ものノートパソコンのキーボードの音がパチパチ聞こえてきます。会社員か自営かフリーかはわからないけど、真剣に作業してる人が大多数!のんきに喋ってる人がいない?!
えっ?意識高くない…?
次のステージに向けて、今のステージをがんばっている人たちが大勢いるってことですよね?
「勉強しない」と言われる日本人も、もしかしてどんどん変わってるんじゃないでしょうか?
「LIFE SHIFT」では余暇の過ごし方が変化することも予言されています。
「人生が長くなる時代には余暇時間の使い方もよく考えたほうがいいかもしれない。レクリエーション(娯楽)よりも、リ・クリエーション(再創造)の比重を増やすべきなのだろう。
『LIFE SHIFT2―100年時代の行動戦略』
これからは、自分を成長させたいという意欲と決意がいっそう重要になる。
会社から帰った夜や休日は、疲れた~とゲームや動画視聴で終わってるみなさん。
リラックスだけの「レクリエーション」より、勉強とか発信を楽しむ「リ・クリエーション」の時代だそうですよっ!
どうやったら体力的に、精神的に、それに取り組む余裕ができるか?それをまず真剣に考えてみてくださいね!
それでは、またっ!