こんにちは。30年勤めた会社を50代で辞め、気づいたら「セミリタイア生活」を満喫している桜畑です。
「定年」とか「年金支給開始」という区切りめなら自他ともに納得して退職できるけど、自分でタイミングを決めるのって難しいですよね。
でも、もやもやしながら働き続けるより、人よりちょっと手前だけどさっさとゴールテープ切っちゃう方が、おもしろい人生になるなぁって、今実感しています。
迷っている人が確かめるべきことは
- 老後資金
- やりたいこと
- 自尊感情
の3つです。
なんでその3つか?さっそくお話していきましょうっ!
こんな疑問に答えます
・年金が出る前にやめちゃうのってどうなの?
・家にいても退屈になっちゃうかなぁ
・仕事を完全に辞めるべきか、なにかするべきか?
1,老後資金は大丈夫か?
1-1,思ったよりお金は減らない
アーリーリタイアした人の多くが「会社に行かないとお金がかからない」と言います。
サラリーマンは背広にネクタイに靴、カバン、時計といった制服セットをはじめ、ヘアケア用品や雑誌や新聞、本、人により贈答費など必要経費が結構かかる。
その上、長い拘束時間の疲れから、ちょっと自分にごほうびを買ったり、動画視聴、つきあいの飲み会やゴルフ、車等々、ストレス解消と見栄により、モノ・コトを消費するように社会から仕向けられています。
でもリタイアして、いちばん大事な「時間」という資源が戻ってくると、物欲は削ぎ落とされていきます。昼間から青空のもと、好きなところで好きなことができると、ストレス解消グッズがいらないです。そして、たいていの人は、定収入がない分、緊張感を持ってお金を使うようになります。
1-2,老後破綻しないか? ざっくりチェックする方法
とはいえ、リタイアする前に、老後破綻しないかの目星はつけておきたいですよね。
まず計算すべきは年金が出るまでの収支。
そのあと、老後資金が足りるかざっと見積もっておきましょう。
1-2-1,支出の把握
セミリタイアするなら、家計簿は必須。現状の支出から、会社員の必要経費を消去したり、交際、趣味費が減るとどうなるか?などのシミュレーションをしてみましょう。
つけていない人は、1か月でも収支を記録。通帳などでおおまかに年間生活費を把握してみます。
子どもの結婚、家の修繕、自動車などの大きな出費も心づもりも。
1-2-2,収入の把握
アルバイトなど
仕事をして収入を得るつもりがあるなら、月額の目安を見積もります。
資産運用
セミリタイアした人の多くが債権、投資信託、株などで資産運用をしています。
運用に回せる資金とめざすリターンや、投資戦略を考えます。もしまだ投資経験がないなら、少額からでも始めて、慣れておくこと。
年金
いつからいくら出るか、把握します。
ねんきん定期便かねんきんネットでざっくりわかります。
条件を変えてしらべるなら、地元の年金事務所に行くと計算してもらえます。
その他、企業年金がある人は問い合わせて教えてもらいます。
1-2-3、95歳までシミュレーションしてみる
総務省が高齢世帯の家計調査の結果を出してくれてますね。
65歳以上の夫婦ふたり世帯で生活費27万円です。
ちょっと節約して、25万円に圧縮。貯金5000万円ある人がどうなるか?コラムを見てね👇
老後のお金をシミュレーション
【例】年金が出る7年前に退職して夫婦でバイトなど:月10万円
資産運用収入:2万円 生活費:25万円 貯金額:5000万円
65歳から年金:夫婦で20万円 年金が出たら仕事はやめる
●年金が出るまでの出費
25万円×12×7年=2100万円
●年金が出るまでの収入
10万円×12×7年=840万円
●年金が出るまでに貯金から使う額
-2100万円+840万円=1260万円
●年金が出る時点の貯金額
5000万円-1260万円=3740万円
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⇓65歳~95歳の収支
●毎月貯蓄から取り崩すお金
年金20万円+運用収入2万円-生活費25万円=3万円
●大きな出費
子どもの結婚、家の修繕、車など 800万円
●65歳~95歳の貯蓄取り崩し額
3万円×12×30年=1800万円
大きな出費 800万円
合計3600万円
●95歳時点で残っているお金
3740万円-3600万円=140万円
*参考 ひきこもり主婦のなんちゃってセミリタイアの場合
50代セミリタイア ひきこもり1年。お金ってどうしてるの?
1-3,安心してセミリタイアするには
老後は20年とか30年とか、長いので、資産、收入、支出の数万円の違いが積み重なって大きくなります。
いろいろシミュレーションをしてみて、自分なりの基準をつくると、安心してリタイアできますよね。
そのために最低限、こんな力が必要ということです。
- 生活費を把握できる
- 年金が出るまでの生活費を貯蓄でカバーできる
- 仕事を辞めてからも、なんらかの収入を得る
- 投資資金と投資スキルがある
- 夫婦とも浪費家ではなく、収支の管理ができる
2,心の底からやりたいことはあるか
2-1,セミリタイアめざす人は、もう始めている
仕事をやめたら何しようかな?って言っているうちは、セミリタイアはちょっと心配です。
周囲を見渡すと、音楽好きが高じて毎週末仲間と合奏していた人、有給をとってまでマラソンや登山やスキーに出かけてた人たちは、退職後、とっても幸せそうです。
もう始めていることがあって、そこにもっと注力したくてやめた人は、着地がすーっとスムーズで、時間がたくさんあってもすぐ埋まるからですね。
2-2,ずっとやりたかったこと、本当にない?
今、夢中になっていることがないのに「お金があるから」「仕事に疲れた」だけでやめると、退職後、家でごろごろする人になって、虚無感に襲われます。
子どもの頃、だれに言われるでもなくやっていたことや、あの仕事をしてるときは楽しかったなぁ~って感じてたことを思い出してみましょう。
料理を習うなんて、退職してからでいいや…とか二の足を踏まず、夜や週末を利用して、行動してみましょう。何にハマるかはわかりませんが、今できないなら退職後もできない可能性が高いです。
内向的な人は、積んである本を読むとか、映像作品を見まくるとかで満足…って思うかもしれませんが、それだけだとちょっと不健康ですよね。できれば地元でできて、仲間づくりがしやすいことも考えてみましょう。
2-3「仕事的なもの」は多分必須
昭和、平成、令和と長年まじめに働いてきたあなた。趣味で空白を埋めても、物足りなさを感じてしまうでしょう。
例えば音楽サークルに所属したら、その事務方に入って雑務を担い、意思決定に参加する。本を読んだら書評サイトや自分のブログなど、ネットに感想をのせてみる。
目に見える「收入」だけが「報酬」ではなくて、「自己充実」「人に感謝される」など、お金ではない「報酬」の存在に、気づくと思います。もしかして、お金と同等、またはそれ以上に価値の高いものかもしれません。
こうした受け身でない活動を組み込むのは、セミリタイア生活を充実させる条件のひとつですね。
もちろんガチでNPOに参加したり、アルバイト、ウーバーイーツなど流行りの「ギグワーク」をすれば、さらにお仕事感が増します。毎日家から出てどこかに出かける方が落ち着く人や社交的な人は、ゆるく働くのもいいですよね。
起業して自分のオフィスを持って都心に通う…ほどでなくても、ちょっとした「お仕事」のアイディアをいくつか考えてみましょう。実際に始めてみてからリタイアすると、さらに着地がスムーズになるのは言うまでもないですね。
*参考
『お金か人生か』【まとめ&感想】セミリタイアやFIREの本質がわかる本
3,やめた自分をほめてあげられるか?
3-1,ダラダラしちゃいそうで心配
「平日昼間から家にいて自由」という状況…。ダラダラろくでもないことをやってしまいそうで、辞められないっていう人もいますよね。
大型連休などに「リタイア後の生活」を想定して過ごしてみて、自分は会社にいかなくても大丈夫か確かめておくとよいですね。
パチンコや昼間から飲酒など、本当に心身にやばいことに走ってしまうようなら、会社生活を続けた方がよいかもしれません。
家にいるのが苦手なら、とりあえず外に出て散歩や買物、図書館やカフェなどで過ごしてみる。
ご近所の目が気になる? いやいや、今はシフト勤務やフリーランスが増えているので、誰も気にしません。
あとおすすめなのは、身辺整理や断捨離。料理、洗濯、掃除など家事。
増殖したモノと向き合いながら、過去を整理し、家の中がすっきりしてくると、本来の人間らしさを取り戻せます。
したいこともハッキリ見えてきて、迷いが消えると、毎日を有効に過ごしている感が出てきて、辞めたのに目標をもって生活してて偉い!って自分をほめられるようになりますよ。
3-2,国民の義務に反している?
セミリタイア生活を「憲法の労働の義務に反しているのでは?」という人もいますが、こんな条項があるのは北朝鮮と日本くらい(笑)という説も。
皆さん、何10年もサービス残業までして働き、多額の税金をきっちり払ってきましたよね? 少々早めにリタイアしても「国民の義務」は充分果たしたと考えましょう。
「えっ?仕事辞めたの?」とか「で、何をするの?」とか言ってくる人には、「いやいろいろとあって…結構忙しいんだよ」とか笑顔で答えれば大丈夫。
実際、「不本意ながら定年退職した」人よりも、やりたいことがたくさんあるので、「暇」っていう感覚はないはず。「組織に所属しないからこそ、自立的に充実する」生活の楽しさを、会社脳の人に伝えることは、「セミリタイアランド」の「国民の義務」(笑)。
流されずにセミリタイアを決め、布教もしている自分、えらい!ってことですね。
*参考 50代セミリタイアひきこもりはマジで暇? 暇にならない3つの理由
3-3,自己決定を楽しみ、成長できるか?
自分で決めた時間に起きて、自分で決めたことをやり、充実感を持って一日を終える。優先事項が変わったときは、自分の決断で予定を再編成していく。
これが最初は意外と難しいんですが、「自分の最優先事項」はなんだったかに立ち返ると、パッと決めることができます。
これは会社員時代にスティーブン・R.コヴィー氏の名著『7つの習慣』を読んで「ミッション・ステートメントを書く」などしていたのがよかったなぁと思います。
会社に所属しつつも、主体性を保ち、最優先事項を優先する習慣をつけることは、セミリタイア生活を形づくっていくときの骨組みができているようなものですね。
詳しくはこちらに👇
50代セミリタイアにいくら必要? それより大事な『7つの習慣』
定年までの立場や收入をかなぐり捨てて会社を辞め、本当によかったなぁ…と思えるのは、今も(今の方がより)成長している実感があるから。なので、自分をほめられるんですね。
「今以上に成長を続ける自分」になれる未来が見えれば、セミリタイアへの迷いは、ほぼなくなるんじゃないでしょうか?
*自己成長とキャリアについてはこちら👇
「ワーママは幸福度が低い」って 本当?本当だけど、人生には満足かもです
4,まとめ 50代のセミリタイアは余裕
4-1,確かめる3つのこととは
というわけで、「50代でセミリタイアしたい」と思った時の確認事項は
- 老後資金は大丈夫か?
- 心の底からやりたいことはあるか?
- やめた自分をほめてあげられるか?
この3つでした。
答えは、以下👇
- はお金は意外と減らないから大丈夫だけど、一応計算してみてね
- は「有給をとってもやりたい趣味」&「お仕事的なもの」を準備すべし
- は「今以上に自己成長できそう」ならOK!
まだこの域には達しないなぁと思う人は、会社脳から脱出する習慣を5つまとめてあるので、読んでみてくださいね。👇
4-2,ようこそセミリタイアランドへ
セミリタイアの定義は諸説ありますが、桜畑は「会社の長時間労働を卒業して、本来やりたかったことをしながら、シンプルに幸せに生きること」と思っています。
ひらめきで会社を辞めて、気づいたらセミリタイア生活だった桜畑ですが、その準備は無意識にやっていたんだな、と思います。
というか、真面目に30年前後も働いてきたなら、よく考えたら条件クリアしている人が多いはず。
あとは勇気と時機を見て実行するだけ! 仕事をしつつセミリタイアマインドを固め、チャンスが来たら飛び出してくださいね!
それでは、また!